lucky seventh
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2006年03月03日(金) |
それはまるで、日が暮れてしまう前の 思い出だった。 (針ぽたリドル世代) |
君は そこにいた。
あの思い出の中で、今も優しく笑いかけてくれる。
君は、死してなおも私の心からは消えてくれは しないんだね。
あぁ、君はこの空のよう 青空のなかを流れる白い雲 青のいろどりに浮かぶ白のいろあい。 私の心を包み込んでは 突き放していたね。
「近づきたかった。」
ただ、それだけだった。 その一言が言えず、その一言を言う勇気が私にはなかった。
私は何もかもを捨てて君の手を取ることはできなかったから。
初めて伸ばされた腕、何かを掴もうとした手。 期待と不安がないまぜになった夕焼け色の瞳は すぐに夕闇へと色を変えた。
「どうして?」
それを私に聞くの? 一番私の隣にいた君が!!
「どうして!??」
君の声が ハ ナ レ ナ イよ。
あの頃、私はいつまでも甘えていて 世界なんてどうせすぐに終わってしまうんだろうと思っていた。 あの暗黒に暮れた時代 それも一挙だと斜に構えて、ほんとは何もわかっていなかった。
覚悟なんてみじんもなく それはどこか他人ごとで、現実味がなくて 本当は自分の横でそれが起きていたのに 気付くことも、気付こうともしなかった。
君がその暗黒そのもなんだと。
ねぇ、君。 思い出の中で、今も笑いかけてくれる君。
あの懐かしい学びやで、
青空の中で、
笑う君は、
君のその厭った 瞳の色は、私の空そのもだったよ。
ナナナ
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