lucky seventh
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2006年03月10日(金) 人間のワルツ。

カツン カツン カツン…

片手で頬杖をついて、少女は机に置かれたもう片方の手で人差し指を叩く。

カツン カツン カツン…


その顔は机のある正面ではなく、そっぽを向いたように横を向き、
その視線はここではないどこか遠くに馳せられて。


カツン カツン カツン…








大円団のさなかで、人間が踊る踊る

くる くる くる くる

立ち代っては、入れ替わり、その踊りはまさに一糸乱れぬ見事な動き

華麗なる大演舞の幕開けはなされた


さぁ、踊り子たちよ 

踊りなさい


その美しい旋律にのって…



















「しっかしよぉーお前も変わったなぁ、オイ?」

ニヤニヤと笑いながら紅い髪に左の目のきわから引っ掻かれたような傷を
持つ男は少年のように笑った。

「昔はあんなハリネズミみたいだったてのに…時が経つのは早いってか?」


降って湧いてきた人災に 取り合えず少女は拳をにぎり
殴ることで答えてみた。




「ってか、ありえねぇ!ひとどくねぇ?ひどくね?」

吹っ飛ばされて、叩き落ちた。
その場で男は、殴られた頬を両手で包み込み涙目になりながら
少女を睨みつけた。
振り下ろした拳をひらいて見る。
少々爪が食い込んだ後がるが異常ナシ。少女は微笑した。
男はその笑みに、慄き少女から距離を置くように離れた。
ブチブチ文句を言っていた口は声をなさず、
パクパクと間抜けな音が聞こえる。
ってかぶっちゃけ腫れの範囲が大きくてびみょうに隠れてないし
そんな涙目で睨まれたところで、怖いって言うか
何?この可愛いヘタレた生き物状態。
っつーか付き合い長いくせに相変わらず 馬鹿だ。

何故、このパターンで殴られないかと思うのかが不思議だ。
学習能力がないのかもしれない。
むしろ、実は真性のマゾなのかもしれない。大いにありうる。

まぁ、だが取り合えず
「うるさい。黙れ」


貴様は金魚か?


ナナナ

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