lucky seventh
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2006年06月15日(木) すずめと私。

すずめは目つきが悪い。
すずめは口が悪い。
すぐに手が出て、足も出る。
いじめっ子で、鬼畜でサドで怖いけど
でもほんのちょっと、ちょこっとだけ優しかったりもする。













ずずめと私。
 其の1:雀の機嫌が悪い日。










「バカ」

「アホ」

「ドジにマヌケのコンコンチキが。」

目の前で仁王立ちして、怒ってるのは
天上天下唯我独尊、自分崇拝者で自分至上主義の ずずめ。

「…」

「……」

「………グス(泣)」

目の前で正座して、こってりぎゅっとしぼられてるのは
薄幸少女で短命そうな、私。

「泣くな、ウスノロ」

すずめは不機嫌そうに私に言った。

「泣いてないもん。」

すずめの前にいると自分がちっさく感じて、
さらに下を向いてしまった。
ここで顔をあげたら絶対、哄笑されるんだ。

「じゃぁ、その声はなんだ。そして面をあげろ。」

私のそんな確信を無視して、
すずめは私の髪をグイっと掴んで上に向かせる。
女の子に向かって何するんだ!!
叫びたかったけど、そんなこと言ったら後が怖いので言わない。

「…」

「聞こえないのかこのヤロー」

ずずめの真っ黒な目と目が合う。
何も言わない私をすずめは不機嫌そうに見下(みお)ろしていた。
何だか見下(みお)ろされているというより
見下(みくだ)されているようで、すずめのそんな何時のも態度に
何時もの如くカッとなって、私は頭に血が上ってしまった。
それが悪かった。
何時ものパターンだ。
王道だ。

「ヤローじゃないもん」

ついつい反抗してしまった。
その瞬間、すずめはニヤリと笑った。
すずめのサドスイッチをまた押してしまったのだ。
まるで捕食者だ。
きっと私は食べられるんだ。
今なら食べられる動物の気持ちが痛いほどわかる。
所詮私は草食動物、肉食動物には適わないんだ…。

こんちくしょう!!すずめの癖に!!!

「屁理屈こねるな。」


ずずめに笑顔で両の頬を引っ張られた。

痛ヒ…


ナナナ

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