lucky seventh
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2006年07月06日(木) サーガ レギオン <月と太陽の千年戦争><約束の地>

それは昔、昔の物語り。

そこにはソラがあり、

太陽があり、月があった。<月と太陽の千年戦争>



ソラは青天となり黒き夜となり
太陽と、月とともにあり続けた。
だが、それはある日崩壊した。
太陽と月が互いに争い始めたのだ。
それは千年もの長きに亘る戦いでもあった。
太陽と月は互いの背を追い続け、
どんなにソラが止めるように訴えても
追いかけることに夢中でそれを止めようとはしなかった。
ソラは傷つき、嘆き悲しんだ。
雲に身を隠し、その涙を雨に変え世界は悲しみ溺れているのに
太陽も、月もぜんぜん気付くことはなかった。
互いを追いかけ続けた。
いつしかソラは悲しみあまりその身を2つに裂いた。
そして、ソラは世界を押しつぶした。


そうして、太陽と月が気が付いた時には世界は滅びていた。
太陽と月はかけがえのない空を喪ったのだ。。。








カナン<約束の地>



それがアノ人が付けてくれた名前だった。
「約束の地」
そう意味するのだと微笑みながらアノ人は言っていた。
けれど、アノ人が僕の名前を呼ぶことはもうない。
アノ人はもういないのだ。

もうアノ人はどこにもいないのだ。


「カナン、いつか貴方を約束の地へと連れて行ってあげる。」

そう言って、アノ人は内緒話をするように
口を耳に寄せ、嬉しそうに言っていた。

「そこはいずれ至上の幸福の地になるはずなのよ。」

夢見るように甘い口調で、
本当に嬉しそうに 幸せそうにアノ人は笑っていた。


「いつか、ぜったいぜったい貴方を連れて行ってあげるわ!」


だから、待ち続けているのだ。
アノ人が還ってこないと分かってはいるけれど、
思い出の中のアノ人がいつでも笑っていられるように、
思い出の中のアノ人がいつでも帰ってこられるように。

こうして、約束が果たされる日を いつまでもいつまでも待ち続ける。
この約束が生きている間、アノ人は生き続けているから。。。




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サーガ レギオン
2006 01/11と同シリーズ。


ナナナ

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