lucky seventh
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2006年10月21日(土) 君と巡る、季節・冬。

幸せって何ナンやろね−?

窓の向こうに降る雪は、まるで彼女に落ちてくるようで
まるで雪の中で彼女は笑っているようだ。
二人並んで窓辺を背にして、
たくさんの羽が舞い落ちる。

寒い?

僕は彼女に聞いた。

いんや。

彼女は笑って首を振った。

















君と巡る、季節・冬。










彼女の問いかけはいつも急で、
僕はいつもその問いに声をつもらせる。
そう、今日もまた…

おいてかれるみたいやん?

彼女はぼんやりと外を見ながら言った。

たまに思うんよ。
何かうちだけ、世界からおいてかれてんやないやろかって。

彼女がそうやってぼんやりと話すときは
大抵誰に問いかけるでもなく、自分で完結してる時で
彼女の世界はこうしていつもたった一人で完結している。
誰の意見も、誰の言葉も必要とせず
彼女がこうしていつも答えを求める相手は自分自身で、
そこに僕の入る余地なんてまったくないのだ。

おいてかれて、おいてかれて
本当はうちがおいてってんやろかねー?

そう、けらけらと笑う彼女は
きっとこれからも誰も待ってはくれず、
1人で歩き続けるのだ。
それは彼女の望んだことで、
それは彼女の望まなかったことなんだろう。

僕もおいてくの?

ふいにしたその問いに、
彼女は目を瞠って、泣きそうに笑った。

君がうちをおいてくんやろ?

きっと同じ世界に住む限り
僕らはまるで太陽と月のように相容れないのだろう。
冬のほんのひと時だけ、すれ違うように出会い
別れる。




君と出会った 冬。


ナナナ

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