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女心(その四) - 2002年03月26日(火) 今日は別の女性の話。 「男と女に友情は成立するのか?」なんて議論がよくあるが、僕に言わせれば不可能ではない、そう思っている。 ただし、それは男性側が、相手との「恋愛」を断念して始めて成立するのではないかと思う。 僕にはまる16年の付き合いになる女性の「友人」がいる。 知り合ったとき、僕は28歳、彼女は21歳。 彼女は小さなパブでアルバイトのホステスを始めたばかりだった。 もともとは、別のホステスがらみで僕はその店に通うようになったのだが、その女性との仲がだいぶんおかしくなったころに、彼女は新人として店にデビューしたのだった。 なぜかふたりは意気投合。 といっても、ホステスとお客のワクをはみ出すような仲でもなかったが、彼女にしてみれば、一番最初になじみになった客ということで、頼りになる「アニキ」がわりみたいなものだったのだろう。 彼女はほどなく、他の店に移り、僕もそこに呼ばれて通うようになる。 次の店は、規模も大きめで、値段も結構高い、パブというよりはクラブといった感じの店だった。 そこへ月にいっぺんくらい行き、話をする。それだけのことなのだが、僕としては格別不満はなかった。 というのも、他の女性にまだ未練があったのだ。 前出のパブにいた女性とはまた別の、数年前からかかわりあいのあった女性なのだが、一方的に縁を切られてしまいながらも、心のどこかで彼女ともう一度やり直したいという思いがあった。 だから、7歳年下の女性は、彼女、恋人の候補というよりは、「妹」のような感覚で接していたといえる。 その後も、彼女は何度か、店を移る。たいていは高級店。 とても毎週は通えないような高い店だったので、せいぜい月に一度、僕は彼女に会いに行った。 口説くような気はまるでないのに、よくまあ、そんなお金があったなと、今になっては思う。 やはり、まだ独身で、稼いだお金を自分の好きなように使える身分だったからだな。 そのうち、彼女はホステスの仕事をやめて、昼間の仕事一本にしぼるようになる。 それはカメラマンの仕事であったり、着付けの仕事であったり、さまざまに変わったのだが。 そのうち、僕は結婚し、彼女は独身のまま、いろんな仕事を経た末に「保育園」の経営者となっていた。 知らない間に、16年の歳月が流れていた。 でも、そんな年月を経ても、僕たちはずっと変わらぬ「友人つきあい」をして来ている。 最近も、何年かぶりに、一緒に酒を飲んだ。 そして、かなり驚くべき事実を聞くことになった。 まだまだ終わらない話なので、この次はまた明日以降で。 ...
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