敵に塩を送る(バカ)(後) - 2002年05月19日(日) さて、あるパーティで出席者中一番可愛い女性、Fさんと運良く知り合いになれたのはいいが、お人良しな性格が災いして、最初っから「競争相手」が出現してしまった僕。 その後彼女とはどうなったか。 翌週の土曜、僕はFさんと新宿でデートをした。 観た映画は当時ヒット中の「風の谷のナウシカ」と「名探偵ホームズ」。 実はこれ、彼女のリクエストで、彼女はすでに一回見ていたという。 テーマの重い「ナウシカ」よりも、軽く明るいノリの「ホームズ」をお好みのようでしたが。 考えてみれば、社会人になってから、忙しいこともあって、OLの女性と、休日の昼間デートしたことはほとんどなかった(!)ので、なんだかやたら新鮮な気分だったのを覚えている。 Fさんはかなりシャイなほうなので、ほとんど自分からはしゃべらない。 結局、僕のほうがほとんどしゃべりっぱなしで、たまに彼女に尋ねると、少しだけ答えが返って来るという感じ。 まあ、それでも、見た目が可愛いので、僕もけっこう幸せな気分。 (オトコって、単純なものだな!) その後も、週に一回くらいのペースで、週末デートをした。 もちろん、いたって清い交際。(せいぜい、手をつなぐ程度。) まだアニメを観て喜んでいるタイプの子だから、そういうものでしょ? 当時僕は、平日が大変いそがしかった。 まず定時に仕事が終わらないどころか、たいてい10時、11時くらいまでかかるので、とても平日のデートはムリ。 そこで、会えない平日はなんとか電話で彼女の声を聞きたい。 かといって、職場で残業している最中に彼女に電話していたのでは、周囲の連中のヒンシュクをかうに決まっている。 そこで、僕がどうしたかというと、ちょっと休憩にお茶でも買うふりをしてフロアを出て、会議室のあるフロアまで行く。 使っていない会議室を見つけて、そこから外線で電話をかけたのである。 ところが、これが「話し中」であることが実に多い。 「ツーツー」という音にがっくりしてまた部屋に戻る、そういうパターンが多かった。 当然、彼女が話している相手は、「あの男」だと考えるべきなんだろう。クソ!! 一時間後、もう一度かけてみても、まだ話し中だったときなどは、ホント、強烈なジェラシーを感じてしまったものだ。 それが、一日だけでなく、翌日も、翌々日もだったときは、気が狂いそうになった。 それでも、まあ、最初の一ヶ月半ほどは、週一でコンスタントに会えていたからよかった。 が、そのうち仕事が異常に忙しくなってくる。 土日さえ時間が取れないような状況。 しかたなく、一ヶ月後の日取りで会う約束をしておいたのだが…。 直前にもう一度確認を取ろうと、電話をかけたら。 「この間、約束しておいた○日、会えるよね」 一瞬、間が入る。 「……その日、だめなんです」 「えっ…?」 「約束が入っているんです」 「って、どうして? ちゃんと約束したじゃない」 「だめなんです。もう●●さんとは会えないんです」 「そ、そんな…」 ガチャッ。 敗れました、僕。 一度だけ顔を見たことがある、「敵」に。 そのライバルは、かなり早いうちにFさんを「おとした」のだろう。 フタマタをかけ続けることに耐えられない性格のFさんは、僕を「切り捨てざる」をえなかった、ということか。 後日、A編集長に、ライバルがどういう男性か聞く機会があったのだが、 「某民放テレビキー局の営業」をやっている とのことだった。 さすが、マスコミ関係のオトコは、手が早い。 完敗、である。 と、いうことで、今回の教訓。 「どんなに“楽勝”そうに見えるようなヤツが恋敵であっても、気を抜いてはならない」 獅子はたとえ、鼠一匹を捕まえるときでも、全力を出すそうだしね。(この項了) ...
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