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ヘンな客、困った客(一) - 2003年01月20日(月) キャバクラやラウンジなどに行ったとき、僕についた女のコとの会話でわりとよく出て来るのが、 (彼女たちがついた)「ヘンな客、困った客」 のはなしである。 実際に聞いた話の中からいくつか上げてみよう。 その一、指名嬢が一定せず、コロコロと変わる客 これは「ヘン」というよりは、ただただ困った客というべきだろうが、嬢にしてみれば、営業のやりがいもなく、本当に腹が立つ存在のようだ。 この手のお客の中には、単純に全部の嬢を日替わりで指名してみるのが趣味なんて客もいる。 この場合は、ただただ「酔狂な客」とよばれておしまいだろう。 が、出勤曜日の異なるふたりの嬢を曜日によって指名変えする、いわゆる「ふたまた」をかける客は、間違いなく嫌われるようだ。 それも両方の嬢から。 実は僕もその「ダブル指名」の問題に直面してけっこう困ったことがあるから、一概にそういう客を責めたくはないが、こういう姑息なことをやる以上は、細心の注意をしなければいけない、と言っておきたい。 少なくとも、その嬢たちが仲が良く、いつも情報交換をしているような場合は、ひとりを指名した事実など、もうひとりに筒抜けになっていると考えたほうがいい。 どちらかの嬢は将来も自分の味方になってくれるだろう、なんて考え方をしている客もいるが、甘い甘い。 二兎を追う者は…のパターンに陥るのがオチである。 まあ、「客の論理」としては、「自分の金なんだから、誰を指名しようが勝手だろ」というものかも知れないが、そう主張する限り、お目当ての嬢にも「指名をろくにしないお客に用はない」と言われてしまうだろう。 指名をよく変える客は、店からも警戒され、「要注意客」としてマークされやすい。 ご注意あれ。 その二、本名を聞きたがる客 嬢はたいてい、本名以外の名前(いうところの源氏名)でお店に出ている。 かりにファーストネームは本名であっても、苗字まで同じということは、まずない。 (ごく稀には、苗字も下の名前もずべて本名を使っているツワ者もいるにはいるけどね。) 嬢が源氏名を使うのは、ひとつにはプライバシーを守りたいという理由があるが、あと、自分の本名が余り好きでないから違う名前にしているという嬢が結構多かったりする。 基本的に、嬢は自分の本名など、見ず知らずの客には知られたくないし、ましてやその名で呼ばれたくないものなのである。 ところがあえて本名を聞き出すことに、命を燃やすタイプの困った客が結構いるという。 ほとんど無理やりに聞き出し、その本名で彼女を呼ぶ(しかも店内で!)ためである。 そうすることでその客は、「自分は他の客より彼女と親しい」ということを誇示したいのだろう。 が、ほとんどの嬢は、「そういうお客さんは嫌いだ」と言う。 そして、 「本当にうちとけたお客さんには、自然と本名も教えるけど、そういうひとに限って、本名で呼んでくるなんてことはない」 ものだそうだ。 要するに、本名を知ってうれしがっているのは、客側が勝手に気持ちをたかぶらせているだけなのだ。 嬢の側はしらけているだけ、ということ。 そういう客に対する嬢の評価は、 「キモい」 この一言だけ。 わが国において「名前を呼ぶ」という行為は、その昔は女を口説くことと同義だったそうだ。 それゆえに一部の客は「本名を呼ぶ」ことに異常に興奮するのかも知れないが、嬢からは「キモオタ客」と呼ばれるのがオチですので、お気をつけください。 この項、ネタはたっぷりありますので、しばらく続きます。 ...
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