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ヘンな客、困った客(五) - 2003年02月09日(日) このテーマも、今回でいったん打ち止め(笑)。 本当はいくらでも書けそうなんですがね。 その十、おさわり目的で来る客 これまで書いてきた「ヘンな客、困った客」を大別すれば、 1 ヲタクな客 2 ヲヤヂな客 3 ランボーな客 の3種になりそうだ。 1の「ヲタクな客」はこれまでに書いた例でいえば、「本名を聞きたがる客」、「毎日来る客」、「ヘルプでついた嬢と会話をしない客」、「やたら高額のプレゼントを嬢に贈る客」といったあたりだろうか。 2の「ヲヤヂな客」は、「指名嬢が一定せず、コロコロと変わる客」、「ふた言目には『ホテル行こう』しか言わない客」、「シモネタしか話さない客」が該当しそうですな。 3の「ランボーな客」は、「ケンカをふっかけてくる客」、「休日にやたら店外デートをしたがる客」あたりがあてはまりそう。 しかしながら、もうジャンルを問わず、1、2、3すべてのタイプに共通して圧倒的に多いのが、この「おさわり目的で来る客」だという。 お店としても、嬢としても、もちろん歓迎しておらず、トイレなどにも 「当店はおさわりの店ではありません」 とか 「おさわりをされたお客様は5倍料金をいただきます」 とか書いてあるわりに、いっこうにそういう客は減らない。 嬢がキャバ勤めをやめていく理由の「べスト・スリー」に、常にこの「おさわりがイヤ」がランクインしているという噂もある。 (あとは「ノルマがキツい」「同僚からのいやがらせ」あたりだろうな、たぶん。) 嬢には、 「そんなにさわりたいなら、セクキャバ(セクシー・キャバクラの略)とか、ピンサロに行けばいいのに」 と思われているのに、あえて嬢の感情を逆撫でしてさわりまくるようなヤカラが後をたたない。 これは一体どーゆーこと? まあ、嬢の中にはものわかりのいい子もいて、多少のおさわりくらい大目に見て、そういう客からガンガンお金をしぼりとれればいいと割り切っているのもいるが、大半の嬢にとっては「困った客」を通り越して、「イヤな客」の筆頭なはずだ。 だって、それがイヤだからこそ、フーゾクでなく、お水を選んだのである。 そういう「さわり魔」な客の心理を分析してみるに、嬢が「イヤがる」から一層したくなる、店から「してはいけない」と禁止されているからこそしたくなる、という要素が大きいように思う。 未成年の連中が、法律で禁止されているからこそ、喫煙や飲酒をしたくなるというようなものである。 が、そういう客に限って、実はフーゾクに行くのは恥ずかしいとかいうタイプだったりする。 シロートの女性と交際するときは、手だって簡単に握れないくらい、シャイだったりする。 (もちろん、シロートにもそういうことを平気でするタイプもいるにはいるが)。 素顔はそんなにあつかましいわけでも、スケベなわけでもないのに、なぜかキャバでは突然セクハラ大王に変身してしまったりする。 これって、日頃仕事でも家庭でも、ものすごく「抑圧」を受けているタイプにひとに多いんじゃないかな。 いつもいつも、欲望を押し殺して生きていると、どこかで爆発してしまうことになる。 キャバはいってみれば、彼らにとって、欲求不満解消にうってつけの場所なのである。 なにせ敵嬢(むこう)は、「客なんて札束よ」くらいにしか思っていない女たちばかり(と書いたが、実際はそう考えている嬢ばかりじゃないからね、念のため)である。 そんな女どもに容赦はいらない。天誅を下すべきだ!と思って、そういう行動に出るのだろうが、まあ、どう考えてもスマートな遊びかたとはいえない。 嬢の中には、彼女のほうから積極的に客の腿やヒザを触るタイプもいるが、それも実は、 「むこうからの攻撃を封じ込める策」 だったりする。 そういうときは、ありがたくそのサービスを受け、でも自分からは手を出さない。 これが達人の遊び方である。 触り返したりなどはしないほうが無難。 キャバという場所は嬢を「言葉」で口説くところであって、それで嬢を「その気」にさせられないようでは、遊び人としては「まだまだ」。 ゆめゆめ、野暮なおさわりなどに走らぬよう、心すべし。 ...
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