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Swingin Notes

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〜過ぎ行く日々の記録〜
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2002年08月25日(日) 旅行に行けなくなるまでの時系列。

夏休み5日目の日曜日。今日から東伊豆の河津に行く予定でしたが、この日記は東京で書いています。何が起こったのか、順番に書いていくことにしましょう。自分自身の気持ちの整理のためにも。

【12:00 出発】

向こう5日分の着替えやら水着やらサンオイルやら電車の中で読むための文庫本やら、そんな一切合切をバッグに詰め込んで、カートに縛りつけて出発。ちょうど駅に向かうバスがやってきたので、それに乗り込んで最寄り駅まで。13:00に東京駅を出る「スーパービュー踊り子号」に乗るためにはややギリギリのタイミングだったかもしれません。が、それは僕にとってはいつものこと。まさか駅に着いてみたら、

15分前に駅のすぐ脇の踏切で人身事故

が発生して中央線が止まっているなんて、そんな可能性までいちいち想定して出かけるでしょうか。少なくとも僕には無理。というわけで、旅行計画は思いっきり出鼻を挫かれる格好となりました。

ただ、隣の駅まで行けば平行して走る総武線に乗って東京駅を目指すことができます。もしかしたらその途中で中央線の運転が再開するかもしれない・・・というわけで速攻でタクシー乗場へ。幸いにもそれほど待たずにタクシーを捕まえることができました。

【12:30 新宿駅に到着】

総武線で各駅に停車する電車の中で中央線の運転がどうなっているのか、駅ごとに外のアナウンスに注意していましたが、中野に到着した段階では運転は再開されていませんでした。新宿を過ぎると総武線と中央線では停車駅の数がだいぶ違いますから、このまま総武線に乗っていては13:00の特急に間に合う可能性はかなり低くなります。もし中央線が動き始めているのならそっちに乗り換えたい・・・と思っていたら、隣のホームに止まっていた中央線の電車が動き始めるのが見えました。

「しめた、運転再開だ!!」

と慌てて荷物をまとめ直して「すいません、降ります」と目の前にいた初老の夫婦に声をかけて立ち上がり、そのままホームの階段を駈け上がって隣の中央線ホームへ。東京行き上り電車の運転再開は12:48、新宿→東京間の所要時間は15分とのことだったので、既にこの時点で13:00の特急には間に合わない可能性が大でした。とは言えこの遅延はJR側の問題でもあるワケで、とにかく東京駅まで少しでも早く・・・と思ってその中央線で東京駅へ。

財布がない

ことに気付いたのはお茶の水駅に到着するあたりのことだったでしょうか。大抵ズボンの右バックポケットに入れているはずの財布がどこを探しても見当たらない。その財布の中には現金やクレジットカードはもちろん、伊豆に出かけるための特急券も入っています。これでは東京駅についたところで「この電車に乗るつもりだった」と切符を提示することさえできません。イヤ〜な汗が背中を流れました。

総武線に乗る際に財布から小銭を出して切符を買ったことは間違いがないので、総武線の車内に置き忘れてきたか、新宿駅でホームを走って移動したときに落としたかのどちらかの可能性が非常に高いと思われました。前者だとすれば件の総武線の終点で確認してもらうことが出来る。まずは東京駅で話をしてみよう。

【13:05 東京駅に到着】

とりあえずインフォメーションカウンターを探して「今途中まで乗ってた総武線の中に財布を忘れてきたようなんだけど、確認できますか?」と問い合わせ。受付の女の子があれこれ調べてくれて「それでは3-4番ホームの事務室へ」と言われたので、荷物を抱えて事務室へ。眉毛の異様に薄い、目付きの悪い駅員に努めて冷静に状況を説明し、さっきまで乗っていた総武線が終点に入るのが13:35だから、それ以降にもう一度ここに来てくれと言われてとりあえず待機。

時間になってまた事務室へ行くと「ご用の方は1-2番ホームの事務室へお回りください」という札が下がっていたので再度荷物を抱えてそちらへ。するとここでも「あんた何しに来たの?」と言わんばかりの態度の駅員が出て来て、

「向こうで受けたんだったらこっちに来られても何も分かんないよ」

とほざきやがった。いい加減爆発しそうになりながらもう一度さっきの事務室に行くと「薄眉」が戻ってきていて「あ、津田沼に聞いてみたけど残念ながら無かったそうです」とのこと。ここで見つからないとなると、もう財布は出てこないな・・・事態はかなりマズイ方向へ転がり始めました。こんなことなら新宿で慌てて乗り換えたりするんじゃなかった・・・と思ってみたところで後の祭りです。この時点で旅行計画をキャンセルすることがほぼ決定。やれやれ・・・。

ちなみに不幸中の幸いと言うか何と言うか、もしも宿泊先が突然クレジットカードNGになったりしていたときの用心にと思って\40,000を別にしてカバンに入れていたので、「無一文でどこへも行けず」という状態だけは避けられました。もしこれがなかったらどうなっていたことか・・・。

【14:20 新宿駅へ】

駅のホームで落とした可能性も考えて「落とし物預かり所」に行ってみましたが、ここでも届け出ナシ。僕としても9割方電車の中に置き忘れてきたと思っていたので予想通りと言うべきか。線路に落ちたりしてないかどうか、念のために見てみたけれど時間のムダでしたね(笑)。

【14:45 三鷹駅へ】

「旅行を中止したので帰りの分の切符の払い戻しをしたい。ただし帰りの切符が入った財布をなくしているので今は何も手元にない」と説明する僕に、「現金で切符を買ってもらえれば、後で財布が出たときに払い戻しができます」とトンチンカンな説明をする駅員。だから、

旅行には行かねえっつってんだろ!!

と心の中でブチキレつつ、「ともかく財布が出てくるのを待つことにしますよ」と駅を後にし、宿泊予定のペンションに事情を説明してキャンセル料金の支払い方法等について確認。4泊分全部キャンセルすると合計で\26,000かかるとのこと。これだって大した金額ですが、僕は元々全額(約40,000)払わなきゃならないと覚悟していたので「分かりました」ということであっさりキャンセル完了。次に僕が思ったのは、

「この損失は働いて埋めなきゃ」

ということでした。だって旅行には行かない、財布はない、支払いだけはやって来る、となれば、夏休みを返上して働いたほうがまだマシです。もっとも僕の休みの分は提携業者のスタッフが埋めているので、出社できるかどうかは分かりませんでしたけど、やるべき仕事は山積みです。頼んでみる価値はあるぞ。

会社に電話してみましたが、日曜日なので直接の上司はいませんでした。まあそれは明日にでも直接頼んでみよう。でも皆さん、財布をなくして旅行に行けなくなってパニクって落ち込んでる相手に向かって

「それは自分の不注意でしょう?」

と言うのは止めましょう。立ち直れなくなります(笑)。たとえ事実が100%その通りであっても、そんなことは本人が一番良く分かっていて、この数時間ずっと自分を責め続けてるんですから。財布を無くしたことより、旅行に行けなかったことより、この一言が今日の僕にとっては最も堪えました・・・いやマジで。

【16:30 帰宅】

雨が降ってきたので三鷹駅前の「モスバーガー」で遅めの昼飯を。ホント、財布以外のところにも金を用意しておいて良かった。少なくともメシは食えるし、バスに乗って家に帰ることも出来るもんね。ものすごい勢いで道路を打つ雨粒をボンヤリと眺めながらハンバーガーを食べ、すぐ近くのバス停から自宅の前を通るバスに乗って20分。旅行は4時間半で終了しました。

「ただいまー。いやぁ、やっぱり自宅が1番だねえ」

と独り言を呟いてみましたが、当然ながら誰も笑ってくれません。とりあえず荷物を下ろした後、クレジットカードの利用停止と再発行を依頼すべくあちこちへ電話。JRの駅員と較べるのは失礼なのかもしれませんが、こっちはみんな応対も親切です。本人確認と紛失状況の聞き取りが終わった後は「すぐに今のカードを止めて再発行の手続きに入ります」ということで、概ね1〜2週間のうちには再発行されたものが手元に届くということが判明してホッとひと安心しました。

それぞれの担当者からは「万が一の悪用に備えて、警察への届け出もしておいてください」と言われましたが、全部の電話を終えるころにはもうグッタリ疲れてとてもそんな状況ではありません。辛うじてコンビニに出かけてビールを買ってきて(苦笑)、まさに「ヤケ酒をあおってフテ寝」という言葉がピッタリの行動で1日を終えました。

そんなワケで、僕の旅行記を楽しみにしていた読者の方がいらっしゃったとしたら大変申し訳ないのですが、旅行には行っていません。夏休みももう終わっちゃったようなもんだね・・・やれやれ、参ったなしかし。


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