2003年04月26日(土) とてもじゃないけど捨てられない
あたしはとてもじゃないけれど、
あの子を捨てて生きていくなんて出来ないみたいだ。
乾いてる。
たくさんのものが、乾いてしまった。
あたしはこうやって不器用に生きていく。
苦し紛れに吐いた嘘だけがリアルで
プラスチックの粉末みたいな心ばかりが全てで
そういう風に生きていくのがどんなにか幸せか。
あたしはずっと、死が恐怖だと思っていて。
けれどそれは随分間違っていて。
死よりも辛い生があることをあたしは忘れていた。
それを知らずに終わるなら幸せなんだろう。
けれどあたしはもう14年も幸せに生きていて
小さな頃に知らなかった事を、沢山知った。
あたしは子供の頃、どんなに風が吹いていたって
どんなに雨が強くたって
必ずお友達と遊んだ。
歩きつづけてれば必ず終わりは来ると思っていた。
必ずどこかに続いていて
必ずどこかにたどり着けると思ってた
だけど違った
たどり着く先が温かい家だとは限らなくて
終わりの無い道だってあることを知った
いつまでも子供のままじゃいられなかった
沢山の悪い事を知って
沢山の悪い事をした
ずるい考えばかりが頭に浮かんで
利己的な計算ばかりが上手くなった
あんな大人にはならないと口ずさみながら、
いつの間にか子供でなくなっていた。
なにもかも変わっていって
なにもかも残らず消えていくならば
そういうのを見ないうちに
消えてしまいたいって
あたしは随分変わってしまった
Before
After
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photo by nezi-shiki