2003年08月02日(土) 記憶の墓場
なんだかなぁ。
何を書けば良いのか分からなくなってきた。
あたしが此処で如何にあの子を愛しているかを語っても何も変わらない。
でも無意味な言葉をあたしはもう1年半近く綴ってる。
馬鹿だよな。
あの子のことを未だに愛しているし、
あの子の誕生日がくればそれが例え親類のお葬式の最中でも、
あたしは“おめでとう”と呟くに決まってる。
けれど現実にあの子にはもう会えないかもしれない。
そうやってお互いを忘れていけたらどんなにか良い。
でも周りがお互い繋がっている限り、どんなに生きていく場所が離れても
あたしもあの子もお互いを忘れるなんて一生出来ない。
死が二人を別つまで。
否、死が二人を別つとして、生き残った片方は忘れられないのだから同じか。
二人が死ぬまで、あたし達はお互いを忘れる事が出来ない。
呪われてる。
あの子が一生懸命だった野球に、あたしも一生懸命になりたかった。
いつも朝早くから、学校に行くの、知ってた。
寝静まった夜明けの道を、自転車で走るユニフォーム姿のあの子を
二階の窓からいつも見てた。
そうして誰にも気付かれないように部屋に戻って二度寝した。
そういう生活がたまらなく好きだった。
帰ってくる時間を見計らって玄関に駆けつけたことも、
一緒にゲームして夜を明かした事も。
未だに鮮明に覚えてる。
帰ってきてすぐに自転車で出かけた場所が、ゲームセンターじゃなく接骨院だったことも。
全部、ちゃんと覚えてる。
あの子のおうちに遊びに行って、みんなで花札で夜遅くまで遊んだ事も。
寝ているあたしの頭を叩いて、いつも「馬鹿」って言ったあの笑顔も。
あたしは一生忘れることなく生きていきます。
でもあたしはもう過去は振り返りません。
あたしは、これから、自分の未来を決めなくちゃいけないから。
あたしは夢を叶えたいから。
あの子にもう一度会うなら、夢を叶えた後でも遅くない。
あの子はいつだってあたしの心の支えで。
あたしはいつだってあの子の笑顔で満たされてた。
あたしは今でもあの子が好きです。
今でも康光を愛しています。
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After
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photo by nezi-shiki