2004年03月10日(水) こんなにも愛しいのに。
どうしてこんなにも愛しい人たちと別れなければならないのか
愛してるのに
卒業式は泣けなかった
みんなの側でへらへら笑ってた
でも先生が話し始めて
県外の高校へ行くK山くんが、すっげ泣いてるのを見て
何故だかとても泣きたくなった
いつもは絶対泣かない人が涙ぐんでいるのを見るのは辛かった
みんなともっと一緒にいたかった
ずっとずっと馬鹿さわぎがしたいよ
どうして離れていくのか
同じ道を歩けないことはとうの昔にわかっていた。
わかっていて泣いた。
先生は「死ぬな」と言った。
「俺より先には死なないでくれ。」と。
すっげ泣いてる先生を見て、また泣いた。
とまらなかった。
世界中の全てのものをいとおしいと思った。
何故明渡さなければならないのか。
光の差し込む窓側の席も、思い出を刻んだ机も、椅子も
みんなや先生がいつもいたこの教室も
明日からはあたし達のものではない
新しい制服を着ることも
新しい学校に行くことも
その変化全てに対応していくことが、こんなに悲しいなんて思わなかった
できるなら1年前に戻りたい。
やりのこしてきたことが沢山ある。
先生も後輩も“遊びにこい”と言ったけど
この学校は今日限りで“他人”になるのだ
自分の家ではなくなる。
みんなともばらばらになって、“集まろうね”と言い合った約束はいつ果たされるのか
悲しい。
悲しい。
悲しい。
寂しい。
“こうやって並んで自転車をこぐのも最後だね”って言ったひがぽんの言葉が忘れられない
愛してる
この学校のすべてのものとひとが、あたしは大好きだった
いつもどおりの日常を取り返したい
またみんなであの教室で笑いあいたいよ
どうして離れていくのか
どうして変化していくのか
すべてのことをこんなに愛しいと思ったのは初めてだった
3年間の全ての思い出をかき集めて、あたしは今、泣いている。
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After
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photo by nezi-shiki