英国留学生活

2003年01月06日(月) 幕末維新めぐり。

今日はこの町に進学した従妹に会う。
お土産のハムレットとマクベスを渡した。
壬生寺に行きたい、と言うのでついでに幕末維新めぐりにする。
と言っても、洛中のみだが。
昔、「私、佐幕の狗だから」と訳のわからん豪語をする友人と、
洛中洛南を回ったときは色々な挿話(ネタとも言う)を聞けて面白かった。
寺田屋も泊まったし。
従妹は、近藤が好きらしい・・・また、これも渋いな。

四条河原町で待ち合わせだったので、
池田屋騒動跡→坂本竜馬・中岡晋太郎遭難の碑→
大村益次郎・佐久間象山遭難の碑→坂本竜馬寓居の碑を回って、
鴨川を渡る。
加害者の幕末三大人斬りの一人、茶坊主上がりの河上彦斎は、短身痩躯で
左足を深く後ろに引く癖があったらしいけど、それでよく長身の
人間を斬れたよなあと思う。
彼の最期は、木戸に切り捨てられた臭いが、
「赤き心の 花や咲くらん」と言う辞世の句は結構好きだ。

三条京阪から祇園へ下る途中の、白川南通りや巽橋は、
京都で一番好きな情景だ。昔ながらの街並みで。
祇園では、鍵善の黒蜜葛きりで、一息。
ここの烏帽子汁粉もおいしい。

八坂神社では、青金石の勾玉を見つけてしまい購入。
「空色勾玉」の影響かな。
坂本竜馬・中岡晋太郎の像→いわゆる高台寺党の御陵衛士屯所
→霊山護国神社

ここからの京都市内の眺めは、矢張りいつきてもいい。
池田屋騒動の解説の札は、公正を欠いているようにも思うが、
維新志士のお墓に添えられたものだから、仕方ないか。
坂本、中岡、木戸、久坂、高杉と早々たるメンバーだ。
中岡は、あの甲子園球児のような、ニカッとした笑顔が面白い。
木戸は、日本で始めてブロマイドが売れた人らしいが、
確かに顔立ちは整っていると思う。
(個人的には土方の顔の方が好きだが。)
でも、チャールズ皇太子といい勝負ぐらいの馬面の高杉が、
もてたらしい。けれん味があるからかな?
彼の場合、辞世の「面白きこともなき世を面白く」よりも、
「三千世界の烏を殺し 主と朝寝がしてみたい」が好きだな。
ああ、この辺が、たらしの所以か。
でも、山県有朋なんかには嫌われていたらしいけど。

2年坂でおうどんを食べる。ついでに清水坂で豆乳ドーナツも。
前に友人に薦められたものだけど、これがふわふわで結構美味しい。
一気に西へ進んで、七条油小路。伊東甲子太郎遭難の地。
と言うよりも、高台寺党絶滅の地。
島原の大門を通り抜けて、新撰組資料館は時間の関係でスルー。
壬生寺に到着。
ここでも改装がなされていて、新撰組関係の所は、
有料になっていた、別にいいけど。
年末時代劇で、改めて可哀想さが浮き彫りになった
(沖田じゃないけど、「一さん、ひどいなあ」)河合耆三郎に、
日本酒をお供え。お酒好きか知らないけど。
ここのお寺、幼稚園と老人ホームが併設されていて、
なんだか、「揺り篭から墓場まで」を地でいっているような。

八木邸(中には入れず)→前川邸→光縁寺
山南敬介や、沖田の縁者のお墓がある。
沖田の縁者と言うのはちょっと伝説っぽい気もしなくはないが、
一応、彼の名前を言うのは憚られる愛人のお墓となっている。
この動乱の時代、しかも沖田(別に身分は高くない)なのに、
なぜ、名を残せなかったのかなあと思うが、
そういう人がいてよかったね、と思う。
沖田は、源義経と一緒でなんとなく美男子になっているようだが、
一応残っている肖像では、ひらめ顔だ。
でも、あれも信憑性は疑わしいらしいので、覆っても面白い。
このお寺は新選組関係の本や資料が本堂に色々あって、
いずれじっくり訪れたい。(気候のいい時に)

従妹が、方向音痴気味で老婆心ながら気になるところ。
京都に来て何ヶ月もたつのに、位置関係が余りつかめていない。


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