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2004年09月11日(土) おかえり。あゆ

こんにちわ。はまなです。(出典:前回日記の小細工ボタン)

あゆが北海道旅行から帰ってきた。
聞くところによると、なんでもお父さんの喜寿のお祝いだというではないか。
それもお兄さん夫婦など(「など」に纏められてしまったダンナのお母さんの立場はどうなる)と一緒の団体旅行だというではないか。
その上、大の大人ばっかりだというのに格安ツアーだというではないか。
なんという親孝行な子供たちなのだ。さぞかしお父さんも、こんな節約家に育てたことを誇りに感じてることだろう。

それにしてもこのようなめでたい旅行の行き先を北海道にしたとは、あゆもお目が高い。
お目が高いと言っても、目が高い位置にあるわけでない。
かといって、鼻が低いと言ってる訳でもないので誤解しないでもらいたい。

すでに知ってる人は知ってると思うが、知らなかった人は今無理やり知らされることになるのだが、
私は一見フランス生まれのカンボジア育ちに見えるらしいが、実は生まれも育ちも北海道だ。
北海道というと、よく柔道とか剣道とか横断歩道とかと同じように、
ひとつの道を究めた事柄だと思ってる人がいるがそれは間違いだ。
決して北の海を究めてるわけではない。四方を北の海に囲まれてる地名である。
北の海に囲まれてるといっても、関取の「北の海」だらけということでもない。
それは気持ちが悪いし、暑苦しい。

あゆの北海道旅行は、さすが格安だけあってホテルも食事もしょぼかったらしい。
だが、そのしょぼい食事をてんこ盛り三皿も食べつくした義母は格安ツアーにうってつけの人物ともいえる。
それが分かっただけでも今回の旅行は実りある旅だったに違いない。
あゆは格安ツアーで行ったことをお父さんに対して申し訳なかったと言ってるが、はたしてそうだろうか。
ご両親にとっては、たとえホテルがしょぼかろうが食事がまずかろうが、義母が自分の祝いでもないのに何杯も食おうが、
そして勝手に太ろうが、そんなことは関係ないのだ。
子供たちと旅行が出来ることが何より嬉しいことなのである。
大切なのは、気持ちだ。
親の喜寿を覚えていて、それを祝おうという気持ちが一番大切なことではないだろうか。
たとえ、あゆが「お父さん。私たちの気持ちよ。」と言って、北海道地図だけをプレゼントしたとしても、
「地球儀の方が良かった」とは決して言わないであろう。

きっとお父さんは今頃、すでに終わっていたラベンダー畑の何の変哲もないただの畑の写真を見ては、
「ああ。ここは夏には美しい紫のラベンダーが一面に咲き誇るのだろう」
とイメージを膨らませ、

テレビで札幌の風景が映し出されたら
「ああ。確かここはバスで素通りした場所だったなぁ」
と思いを巡らせ、

これからバイキングを食べる機会があるたびに、
「ああ。義母のやつ、自分の祝いでもないのにたらふく食いやがったなぁ」と涙ぐむに違いない。

お父さんにしてみれば、いくら格安ツアーであろうと、たくさんの想い出をあゆたちから貰ったことに感謝しているだろう。

私の父は古希を迎えることなく亡くなったが、もし生きていたら間違いなく格安ツアーで大阪に連れていっただろう。
そして、キダタロー記念館に感動していたと思う。








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