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2002年12月18日(水) またもや、ブックオフめぐり(BGM:守ってあげたい 松任谷 由実)

またまた、ブックオフで散策してきました。
今回は三番目が中耳炎のためスイミングを休んだので、予想通りゆっくり見られませんでした。

「偽天国」(中野 翠作 文春文庫)と「アンジェリク2 はだしの女侯爵」(S&A・ゴロン作講談社文庫)、「斎藤家の核弾頭」(篠田 節子作 朝日文庫)の三冊を購入。
「お約束」の100円コーナーでした。

プールサイドでパラパラと「斎藤家・・」を読み始めたら、これがもう!面白いことったら!!
自宅に帰って夕食の準備をささっとすませ、深夜まで一気読み。
あぁ、睡眠不足。

篠田節子さんの作品は「ハルモニア」「百年の恋」など読みましたが、この本は舞台が未来(2075年)に設定されていて、SFっぽいところがちょっといままでとは趣が違います。

舞台となる未来の日本は、バブル期がはじけ低迷する日本は無秩序のため混沌とした平成時代経て、成慶時代に突入。
「国家カースト制」を導入することによって統制を取り戻し、バランスを取り直す。
階級によって子供の数を制限され、居住区も振り分けられる。
優秀な遺伝子を持った夫婦は子供を増やす事が一番の使命。
産めよ増やせよ・・ってことね。

そんな特権を持つ特A級市民斎藤総一郎は、二百階建ての超高層ビルに囲まれながら先祖代々の土地を守るため、木造二階建ての家と家族十人と暮らす。
末っ子の小夜子は、三ヶ月の赤ちゃん。
この先二十年ほどはずーっと赤ちゃんのまま、という医療処置が施されている。
子供が巣立って母親が目的を失い虚脱感や無力感におそわれないように、可愛いままで成長させず世話をするため。
でも小夜子はホルモンの事故で、三ヶ月の赤ちゃんなのに大人並の大きさに巨大化し続けていく・・。

父の威厳、というものを改めて見直しましたね。
でも最後に一番強いのは、理論を越えた女性の勘であり動物的な本能かな?というところに落ち着きましたが。
自分のお腹に子供を宿した女性の底力、毎月生理という形で「血」と向き合うことの強さは、それだけで偉大だな・・と。


 
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