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無題。 | 2004年12月22日(水) |
「好きか嫌いかは問題じゃない。信用出来るか出来ないかだ」 「……だからと言って大嫌いな相手にまで頭を下げる必要は無いと思うんですけど。しかも私が原因で」 彼女は不服そうな顔つきで雇い主である青年を睨みつける。 彼は異議申し立ての視線にひらひらと手を振って答えに代えた。 「別にお前の気にすることじゃない。ちゃちな誇りを守るために目的達成の手段を失うなど馬鹿らしくてやってられるか」 「……あまり無理しないで下さいねー」 倒れられたら私の方にしわ寄せが来るので、と捻くれた心配をよこす彼女に、にやりと彼は笑ってみせた。 「安心しろ。無茶はするが無理はしない」 「それの何処に安心しろと」 低い声で呟いた一言はどうやら都合良く無視されてしまったらしい。 上機嫌で封筒に封をする彼はつまらなげにうそぶく。 「嫌いな人間でも信用は出来るが信用出来ない人間は好きにはなれないからな」 ****** 最後の一言を言わせたいがために書いてみたら思い切り脱線されて困りました(ていうかこれは本編のどこに入れよう……)(屋台に放り込んであるのは大抵キャラの把握や番外シーンやネタのメモのためでちゃんとしたかたちになるものはとても少なかったりします)。 ていうか最近、こういう断片でなくきっちりと始まって終わるような話を書いてないなぁと思います。ネタがかたちにならずに終わってしまうのはとても問題。 |