ゼロの視点
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2002年11月16日(土) パリのアメリカ人

 本日は、二組のアメリカ人夫婦から招かれている。

 一組目は、この日記に以前書いた、11月4日の写真家の友人のオープニングパーティーでたまたま知り合った夫婦。彼らはオープニングパーティー会場の近所に住んでいて、その場所を偶然通りかかって、面白そうだからとやってきたのだ。この夫婦、夫のほうは、ちょっとテリー伊藤に似た風貌だったせいか、彼がパーティー会場に入ってきた時、私は思いっきり、ジイーッと見入ってしまった。そこに、英語でコミュニケーションをとるのが大好きな夫(普段はなかなかその機会に恵まれない)が、ここぞとばかりに彼らに話しかけ、意気投合。そして、今回のお呼ばれとなったのだ。

 ふとしたキッカケで人と知り合いになっていく過程は、楽しい。今回もワクワクしながら、彼らのアパルトマンがあるシテ島へ。セーヌ川沿いにあるアパルトマンの入り口を入ると、そこは映画にでも出てくるような瀟洒な中庭。

フランス人よりも、フランスっぽい、おブルジョワ様の世界!!!!。

 アパルトマンの中に入ると、窓からセーヌが見え、バトームーシュの夜景を堪能できるという仕組みになっていた。それを見たとき、ふとウッディ・アレンの映画「世界中がアイラブユー」を思い出す。ウッディ・アレンが口説こうとしているアメリカ人女性の夢は、モンマルトルの丘が見えるアパルトマンに住み、優雅な暮らしをすることだったな・・・、と。もちろん、その優雅さ、というのは、映画などを通してアメリカ人が構築していった、パリに対するイメージの象徴、ともいえる。

 少し話はズレてしまったが、彼らは実は、あと2週間もするとアメリカに戻ってしまうとのことだった。この瀟洒なアパルトマンの持ち主と友人で、その持ち主に、自分達が持っているイタリアの別荘を貸している間、彼らがその代わりにパリのほうのアパルトマンに住んでいる、とのことだった。

 色々と話がはずみ(もちろんアペリティフの酒も結構飲んだが・・・)、ブッシュ政権の話などにもなった。彼らはブッシュが大嫌いとのこと。アメリカ国民として、あのような大統領がいるのが恥ずかしいと言っていたので、私はホッとした。もし、ブッシュをバリバリに推すタイプだったら、かなーり私はイライラしてきて、話が険悪になったと思うので。

 思ったより彼らと話込んでしまったので、慌てて、次のアメリカ人夫妻の家へ向かう。夫のJは、妻のD誕生日に、内緒でパーティーの準備をして、妻を驚かせたいと思ってこれを企画。パーティー招待客は、決められた時間に来るように言われていた。そして、何も知らない妻Dを居間に連れて行くと、そこにはたくさんの人が彼女の誕生日を祝うために待機している、というのが夫Jのネライだったようだ。

 この企画の話を一ヶ月前から聞いていたが、私は、ふと気になっていたことがあった。私達は、この夫婦と交流はあるのだが、彼らのアパルトマンを一度も訪れるチャンスがなかった。それもあって、なかなか想像できなかったのだが、とはいえ、普通の小さなパリのアパルトマンだったら、自宅の一部に妻に気づかれないように招待客を50人も待機させることが、果たして可能なんだろうか?、ということだ。

 まず、我が家だったら、無理。絶対に私が気づく。それに我が家は小さい。おまけに、夫がそんなに周到に企画を立てられるとも思えんし・・・・。

 ところで私達は、一件目のアメリカ人夫妻の家で長居をしすぎたため、パーティーのメインイベントである、残念なことに妻が驚く場面を逃してしまった。会場につくと、すでにたくさんの人たちが集っていた。夫Jは、妻Dに私達が来ることも内緒にしていたので、妻Dは、私達をみると、あらためてビックリしながら、喜んでくれた(ビックリしながら、嫌がられたら、寂しいし、ね)。

 茶目っ気たっぷりの主催者Jの仕事は、金融関係。なので、招待客のほとんどは、金融系の人達ばかり。サロンでは、コントラバスとピアノの伴奏(ジャズ)にあわせて、キレイなアメリカ人女性が歌っている。プロか?、と思ったら、彼らも本業は金融関係だった。プロの給仕がすべてのサービスを仕切り、ほどよく冷えた美味しいシャンパンを運んできてくれる。美味しいビュッフェに、いたるところに置いてあるゴージャスな花々っ!!。

おお、Jよ、スゴイじゃないかっ!!!。

 メインイベントを逃してしまったので、色々な人にどんな感じだったかをさっそく尋ねてみた。人々曰く、本当に妻Dは、その瞬間までまったく招待客に気がついていなかったようだ。そして、サロンに夫Jに手をひかれてつれてこられ、大勢の招待客が「ハッピーバースデイ」を合唱する光景を見た瞬間、強烈に驚いて、震えていたらしい・・・。

 それにしても、だ。実際に彼らの家に行ってみてよくわかったのだが、確かにこういった企画をたてて、それを成功させるに値する広さのアパルトマンだった・・・・・・・・・。

なんと、総面積400��!!。デカイっ!!。

ま、世の中、色々なお方がいるようで、ま、とにかく新鮮に驚いた私のお宅拝見体験記でした。

 


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