ゼロの視点
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夜、何の気なしにテレビのリモコンを持ってザッピングをしていたら、ちょっと気になる映画に出会った。1994年2月にエイズで亡くなった、デレク・ジャーマン監督の"Jubilee(1977年)"だ。この映画の噂は昔よく耳にしていたが、今まで一度も観るチャンスがなかった。
ふっとチャンネルをあわせただけなので、冒頭は逃してしまうし、何の映画か最初のうちはわからなかったのだが、何か“ピンときた”のでそのまま観つづけてみた。音楽、各シーン、セリフなどをふくめて、観れば観るほど、なにか懐かしいものを感じてきた。
まだ売り出す前の、Adam ANTや、Toyah WILLCOX、また音楽だけの参加としてBrian ENOやSiouxisie & the Banshees。思わず、感慨深くなって(色々な意味で)ニヤッとしてしまう。この映画は、当時のロンドンをよくも悪くもよく描写していて、シーンによっては、女性版「時計じかけのオレンジ」みたいなところもあって、おもしろい。
また、今、つまりは2002年になって、このような映画を観ると、パンクがその後、どのようにポジティブ・パンク(こういう音楽シーンが昔あった)に移行していったかを暗示していて、この点でも興味深かった。
映画を観終わったあと、以前、同じように“奇妙な懐かしさ”を覚えたことがあったが、何だったッケ?。
そういえば、数年前、深夜放送をぼんやり見ていたら、突然Lydia LUNCHが手がけた実験映像が飛び込んできた時もそうだったかもしれない。旦那のJim FOETUSは、大昔、西武新宿線の都立家政駅近くのライブハウスにきてギグを行っていたけれど、今はどうなったのだろう?。
久々に、日本の実家の物置に置きっぱなしにしてある、膨大な数のロック雑誌を読み漁りたい衝動に駆られた。
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