ゼロの視点
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午後4時に、“とある場所”へ日本人女性O氏のインタビューへ出向く。彼女は芝居などの分野、特に日本からのアーティストの招聘や、現代日本文化をフランスに紹介することに長年尽力を尽くしている人。
この“とある場所”は実に面白いところだ。特に私にとって!!。なぜなら、そのうちアポイントメントを取ろうとしている人に、偶然にもどんどん出会えてしまうからだ。
O氏とも、ここで偶然に出会った。その日は、別の人のインタビューでこの場所にいたのだが、ふとしたきっかけで彼女と話をしはじめたら、それがそのうち必ずアポを取ろうとしていた、O氏その人だったのでビックリ。
本日は、フランスでそれなりのファン層を獲得している"BUTO"こと舞踏についての現状等について、O氏に語ってもらった。代表的なダンサーについては知っていても、それらがどのような派をつくり、現在までにいたっているかなどはよくわからなかったが、彼女が丁寧に説明してくれてたおかげで、だいぶ概略がつかめてきた。
そこに、ひとりの女性が通りかかった。O氏は彼女に挨拶をはじめ、彼女らの話を聞くでもなく耳にしていると、この女性も、実は私がインタビューしようとしているE氏だったことが判明。すかさず名刺を渡し、見本誌をみせて取材協力をあおぐ。
その後、O氏が運営するアソシエーションの内容についてインタビューしているうちに、もっともっと彼女らの運動を紹介したくなったので、別枠でこれらを紹介する企画を打診してみる。すると、隣の席にいた女性が私達のところに混ざってきた。彼女H氏は、やはり別のアソシエーションを運営していて、今後かなりおもしろそうなことをフランスでやろうとしていることを知る。
こういう、想像だにしない展開で、色々な人に出会いっていくのは妙に興奮するものだ。また、これらの女性達が、ものすごくパワフルで一貫した姿勢を保ち続け、それぞれの活動をしているのを見ると、こちらも刺激される。私は決してフェミニストじゃないが、今まで出会った人で面白いっ!!、と思った人は女性が多い(特に日本社会において)。
それに対して、フランスにもある日本の官僚社会の男性陣は、どうも発言の歯切れが悪く、また個人像が掴みにくい。個人と話しているのか?、それとも組織と話をしているのか?、判別が困難な錯覚に陥ることが多々アル。
彼女らは当然、これらの男性陣と時には組んで、企画を実現させていくのだが、それらの過程において、かなり不愉快なことも必然的にあるだろう。私の立場は、あくまでジャーナリストとして、外から接すればよいだけなので(時には思いっきり皮肉ることも可能)ストレスとしたら、軽いほうなのかもしれない。
結局、色々な話を彼女らとしているうちに、インタビューも3時間近くになった。彼女らが、貴重な時間を割いてくれたことに誠に感謝している。
相変わらずフランス語でモノを書くことは辛い仕事ではあるが、とはいえ、こうしてパワフルな日本人女性陣に出会えることは、なによりも貴重で楽しい瞬間だなとつくづく思った。嫌だ嫌だといいながら、この仕事が終わったら、次はこのテーマでモノを書きてぇ・・・、などと大胆不敵にも考え始めているゼロでした。
帰り道、すっかりアタマが日本になってしまったのか、十○屋にて、突如日本食料品を大量に購入。作ったばかりのメンバーズカードで割引にしてもらい、ホクホク。ついでに、ここの2階がビデオなどのレンタルをしていることを、本日になってやっと知る(笑)。興味をひかれたので、さっそく2階にあがって、顧客層と、その選ぶ作品の傾向などをしばらく観察してみる。
思った以上に利用者がいるんだなぁ・・・、とひとりでビックリしていた。
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