ゼロの視点
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本日は、メトロの駅で待ち合わせして、いとこI嬢を夫の会社の社員食堂に連れて行った。12時15分に某駅で待ち合わせとさんざん打ち合わせしたのにも関わらず、電話だのなんだので遅れてしまった私。そんな私に代わって、夫が駅に迎えに行った。
てっきり私が迎えにくるものだと思って、駅のホームのベンチで座っていたI嬢。突然我が夫が陽気に現れて、ビックリしたそうだ。彼女は英語なども日本でたくさんやってきたけれど、いざという時に、混乱してしまう。そりゃ、そうだ、だって、私だって昔はそうだったのだからっ!!。
「私を待っているからここを動けない」と夫になんとか伝えたが、予定の変更を自ら確認していないI嬢は、不安ながらに夫と別の待ち合わせ場所にいた。そこに時間に遅れた私が登場して、やっとI嬢はホッとした模様(笑)。
夫は夫で、同僚に本日、社食でのランチに妻が日本から来ている“かわいいいとこ”を連れてくると吹聴していたようで、大勢の同僚が彼女を待ち構えていた。フランス人の日本人女性に対するイメージは、小さくて人形のよう、というのが多いが、I嬢は1m75cm、で私は1m71cm、そんな二人がやってきて、みんなとても興味津々。
さっそく、大学の第二学国語で習ったフランス語で挨拶を試みるI嬢。が、なにをパニクったか、男性しかいないメンバーにむかって、
“Bonjour madame” (ボンジュール・マダム)とかまして、一発目ですでに全員の笑いを誘った。さすがボケ専門部隊。間違えてもニタニタしていられるI嬢は頼もしい存在。人によっては、間違えたことで物凄いコンプレックスを感じて、それ以後なかなか喋れなくなってしまうこともあるのだから・・・・。
さて、夫の同僚は、会社で夫から英語を習っている人達ばかり。ゆえに、彼らも英語の初心者。I嬢も今まで英語でコミュニケーションする機会がなかったゆえ、お互い“英語会話の学習者”として、交流していた。彼女にとっても本当にフランス人が、苦しそうに英語を話している姿をみて、なにかホッとした様子。そう・・・・、日本人だけが英語が苦手というわけではないのだ!!。
フランス語と英語のスペルは似ていても、発音は全く違うし、形容詞の順序や動詞変化などまったく違ったシステム。それに対して、中国語と日本語は漢字では同じような標記はあるが、発音は全く違う。
フランス人も英語の文章は努力しなくてもある程度推測ができるように、日本人もある程度は努力無しに中国語を文章では推測できる。それらが、逆に会話力への発展を妨げていると考えていると理解し易いと思うよ、と、I嬢に伝えると妙に納得してくれた(笑)。
なんで私がこういう例えをしたかというと、実はいつか私も中国語(とりあえず北京語)を日常会話程度くらいマスターしたいと思っているから。ペラペラ中国語を話す夫を横目に、しばしばムカツクことがあるからだ。ボキャブラリーとしての漢字はもちろん日本人である私のほうが豊富。だけれど、話そうと思うと、まったくアウト・・・・(涙)。
妙なところで負けず嫌いな私は、いつか夫をギャフンと言わせたいだけという理由もあるが、これだけ漢字を知っていれば、なんとかなるんじゃないか?!?!?! という甘い期待もあったりする。
そんな自分を投影するだけでも、英語をスラスラと話すことに四苦八苦しているフランス人に妙な親近感を覚える今日この頃。
すっかり自分の生徒の前で教師面をしていい気になっていた夫がI嬢に、 「どうしてパリに来る前にフランス語じゃなくても、せめて英語くらい集中ヒアリングで勉強してこなかったのか?。」とイヤミモードに突入。
ま、確かにそれはそれで当たっているが、とはいえあまりにもイヤミだったので、答えに困っているI嬢に代わって、 「ということは、5月中旬に日本へ行くまでに日本語をある程度マスターできるんでしょうねぇ?」と突っ込んでみた。すると、ハッと我にかえる夫。ザマーミロ。
語学マスターの道は険しいっ?!?!。
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