ゼロの視点
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2003年03月23日(日) Safe way

 私らにとっての朝一番であった、午前10時に、夫からの電話でたたき起こされた。夫にとっては、午前11時。人の時差なんて考えない“お方”だ・・・。

 昨日は、クソっと思っていたが、ついつい昨日のスリ事件を奴に話してみた。ただ、簡単に話すのは嫌だったので、買ったばっかりのデジカメをやられたと言ってみた。すると、どうだろう・・・・・・、猛烈に騙される夫。電話口でギャーギャーわめいている。奴が相当熱くなったところで、“うっそだよーーん”と伝え、相手を落ち着かせ、結局盗まれたのは20ポンドで、なおかつ財布とその中身のカード類は無事だったことを述べる。

 作戦は成功して、夫はデジカメじゃなくて、たかが20ポンドでよかった、と笑っている。本当に単純な人でよかった(笑)。

 S氏の作ってくれた朝食をぺロリと平らげ、バスで街中に出陣。2階建てバスの一番先頭に陣取り、車窓からロンドン見物。トラファルガー広場にあるライオンを見て、いとこI嬢が“ライオンだーーーっ!!。三越みたいだね!!”と訳のわからない感想を無邪気に述べる・・・・(汗)。

 今晩から世話になる、幼なじみのM嬢から、夕食用の餃子の材料を頼まれているので、中華街で白菜、にら、餃子の皮、豚のひき肉等を購入。その後ブラブラ歩いてみるものの、本日は昨晩とうってかわって、暑い。バスの二階席なぞに乗っていると、温室効果で、蒸し風呂のよう・・・・。ひき肉が心配になり、さっさと家に戻って、ちょっとだけ冷凍する。

 そして、夕方荷物をまとめ、PaddintonからVictoria Station経由で、Manor Houseという地下鉄駅界隈に近いM嬢の家までの旅路に出る。せっかくのロンドン、地下鉄なんぞに乗っても、車窓もへったくれもなく、つまらないので、すべてバスで移動したのだが、キョーレツに長い&遠い・・・・・・・。 
 フランス人よりも、平均身長が絶対高いし、デブ率も高いと思われるイギリス人だが、バスの座席は非常に狭い。ロンドンを歩いていると、自分達が小さく感じられて嬉しい私達だったが、この狭い座席に座り、たくさんの荷物を膝の上に置くと、足が長旅で完全に逝ってしまう。おまけに、さっき購入したニラが車内でぷんぷんと臭う・・・・。

 そして、ヘロヘロになってM嬢の家に到着。すっかり日も落ち、暗くなったユダヤ人界隈に住む彼女の家の周りには、イスラエルの嘆きの壁の前で、アタマ振っているユダヤ原理主義者のおきまりのイデタチをした人々が、ウロウロしている。暗闇に、黒い服装が、よそ者には異様に見える。ま、きっと向こうにもデカイアジア女性2人の姿が異様に見えているのだろうが。

 フラットシェアという形式が多いロンドン。ゆえにM嬢の大家Aの不在時を狙って、まるで“間男”のようにパリからやってくるのが常な私であるが、毎回ここに来るたびに、このユダヤ人コミュニティーを目にすると疑問になることがある。

 なぜなら、彼らをこの界隈でしか見ないからだ。決して街中では見ない。近所のスーパー"Safe way"では、買い物篭を持って楽しそうに買い物している彼らだが、いったいいつ、どこで、どうやって生活(買い物、仕事などを含めて)過ごしているのか知りたいのだ。いつも物憂げそうに歩道を歩き、彼ははどこから沸いてきて、どこへ行くのか?。

 今のご時勢、ロンドンでもテロがあるとかなんとか色々と出発前に忠告を受けたものだったが、考え方によっては、彼らに混じって"Safe way"で買い物しているわしらは、果たして"Safe"なのか?、と・・・・・。

 到着後は、3人でひたすら餃子を作って、S氏もそこに合流してきて、4人の日本人での餃子大会となった。


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