ゼロの視点
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だいぶ前に、突然Mから電話がかかってきた。
「山海塾の公演に行くけれど、よかったら、ゼロと夫の分のチケットを同時にとってきてもよいか?。という提案だった。もちろん、断る理由もなく、即答OKを出してチケットゲットをお願いした。
そして、本日、その公演に行ってきた。開演前、路上であまったチケットをゲットしようとするたくさんの人々に遭遇。あらためて、パリにおける山海塾の人気度を実感する。
私が山海塾という存在を知ったのは、いつだったろうか?!?!?!。あまりにも遠い昔ではっきりとは思い出せない。とはいえ、一度もその公演を生で観た事がなかった。関係者だの、もっと分野を広くいえば、舞踏関係者など、私に興味があろうとなかろうと、昔は私の周りにゴロゴロいた。関係者は、土方巽と実際に仕事をして、友人だった人間にまで至っていた・・・・・。
逆に、舞踏を実際に観る前から、あまりにもその裏事情だけに詳しかったのかもしれない(苦笑)。2月に舞踏に詳しい日本人女性にインタビューしたが、彼女曰く、山海塾はもはや舞踏というカテゴリーに留まっていないという意見をいただいていたが、今回、公演をみて、なるほど・・・・・っ、と思った。
さて、観客のほとんどは、非日本人だった。薄々想像はしていたものの、本当に非日本人ばかりで、ビックリ。公演の終わりには、観客のほとんどが、席を立っての拍手喝采だった。
公演のあと、同行した弁護士Mと、精神科医A(共に女性)と夫と私で、タイレストランへ行く。ふつふつと様々な疑問が湧いてきたので、ディナーをしながら、完全に私のインタビュー時間となった。というのも、ふつふつとした疑問が沸いてくる瞬間を逃すと、まったくいいインタビューができないので、今回は強引なまでに、私のやりたいようにやらせてもらった。
また、帰宅してから、夫に、夫としてではなく、一人のフランス人として、あらためて長いインタビューを試みてみた。想像以上によく喋ってくれたので、質問しながら、ソレをメモするのにいささか戸惑ったが、それはある意味本当に有意義だった。
なぜ、フランス人が、禅という曖昧な概念に惹かれるのか?、そして舞踏というものが、日本でより、人気があるのか?、そういったことを根本的に理解するには、欠かせないインタビューになって、少しは私の仕事への不安が消え去ったような気がしている。
ま、もちろん、人に話させること自体、こっちがある程度勉強してないといけないのだが、思った以上の収穫を得られると、その地道な努力も報われる・・・・、という感じか?。
西洋の宗教観、倫理観、道徳観、そして著名な哲学者の論理などを照らし合わせて、あくまで西洋と東洋の差がまるでないような設定でインタビューするのが私のネライ。質問にキチンと応えるか否かは、実はそんなに問題はない。彼らが語ろうとすることに、どんな語彙を選ぶか、またはどんな表情をするか?、等ということが、一番真実にことを語っているように見えるのだ。
そんなわけで、私は電話でのインタビューが嫌い。なぜなら、相手の反応をダイレクトに感じることができないから・・・・・・、です。
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