ゼロの視点
DiaryINDEXpastwill


2003年04月29日(火) Stupeur et tremblements

 とうとう、観てきてしまった・・・・・、例の映画"Stupeur et tremblements"。色々と観たくなくなるような噂を耳にしていたけれど、とにかく観てみようと思ったのがきっかけ。

 夜9時半過ぎの回を、シャンゼリゼのとある映画館にて。まず、驚いたのが、観客には、私と夫の二人しかいなかったことっ!!。人が少ない映画館には慣れていたとはいえ、本当に二人っきりだった(笑)。

さて、映画が始まって、“そんなのあり?”って感じで、異常にハイテンションに怒鳴り散らす日本人上司の姿に、違和感を感じながら、画面を見ていると、なんと、知人を発見。なにげにサラリーマン役をやっているひとりが、知っている人だったのだ(笑)。

 そんなわけで、映画自体よりも、その人のなにげないサラリーマンぶりがうつる度に、笑ってしまって、ストーリーどころじゃなくなってしまった。ああ、本当にビックリ。

 さて、主人公の女性の奇妙な日本語にもかかわらず、みているうちに、なんだか自分がはじめて社会人になった頃を思い出してしまった。夫は夫で、昨年リストラ危機にあって、女性上司から、嫌がらせをうけていた頃のことを思い出していたようだ。

 ま、私もそうとう世間知らず&鼻っ柱が強かったので、ある意味会社側からは異人種とマークされていた。ゆえに、その試練として、主人公がやったような“意欲をなくさせる”ようなことでもなんでも、やらされていたことがあったなぁ・・・・、と走馬灯のように思い出す。さすがに便所掃除なんぞは、やらなかったが(笑)。

 ということで、外人からみた日本社会というのではなくて、今じゃどこにでもある、会社でのいじめみたいなものが、不覚にも感じた。とはいえ、デブで怒鳴ってばかりいる上司なんて、大会社にいるんだろうか?。いくらなんでも、やりすぎて、映画自体の質を完全に落としているようにしか思えなかった。

 それにしても、伝票ひとつまともに扱えず、サラリーを出してもらえていた時期(バブル崩壊前)、この主人公は日本の企業で働けて、おまけに、それをネタにして作家になれたんだな・・・・、と思った。いい時期でよかったね、と思ったゼロでした。


Zero |BBSHomePage

My追加