ゼロの視点
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寝るだけ寝まくった夫が午後5時過ぎに起きてきた。私の母は、自分の娘の批判をするのが大好き。母としても、娘の夫と、娘の悪口を交わせず欲求不満だったところに、夫も同じ理由で、妻の不満をその実の母に訴えることができず、イライラしていた。
「喋りたいんだったら、日本語上達してみればっ?!?!」と言い放つ妻に、悔しくなったのか、夫は突然、すくっと立ち上がり、私の仏和辞典を片手に何かを黙々と書き始めた。
なんだ、なんだ?!?!?!?!。
見てみると、ちゃんと日本語の文章になっている・・・・。いつの間にこんなに上達したのか?、と訝しげに夫を見ているうちに、カラクリ気がついた。夫は、言いたいことをすべてフランス語で見つけ、その説明として書いてある日本語を丁寧に書き写していたのだ(笑)。
活字を丸写しているので、必然的に夫が書いた日本語も活字のようになっていて、これが不覚にも読みやすいっ。でも、書いてあることは、かなり辛辣。便箋2枚にビッシリと書き連ねやがった。どこから見つけてきたのか、太字で、ご丁寧に“毒舌”“我関せず風な人”などとも書いてある(汗)。
書くだけ書いて、嬉しそうに母にソレを見せる夫。それを読んで仲間をみつけて嬉しそうな我が母・・・・・・・・・・。なんなんだ、この関係は・・・・・・・。
意味がわかろうが否かを抜きに、身体の奥から突き動かされるようにして、思わず“写経”してしまった夫は、3年前に日本に来た時よりも、少しずつだが、日本語へ対してのアレルギーが抜けてきたようだ。
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