ゼロの視点
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2003年07月22日(火) セックスについてのタブー

 先週、とあるドキュメンタリー&討論番組で、それぞれの立場から基づいたセックス観についてのことを報告していた。たまたま、夕食が終わって暇つぶしにリモコンを押しているうちに、私はこの番組にぶつかったのだ。

 “タブーのないセックス”というタイトルとはいえ、ドキュメンタリーのはじめは、熱心なカトリック教徒で、一ヵ月後に控えた結婚式までは、お互いに貞節を守るカップルの実態だった。そこでピンときた私は、さっそく夫を呼んでテレビを見るように誘った。

 というのも、夫の母、つまり私の姑(久々の日記登場)の価値観は、教会で結婚式を挙げるまでは、何年つきあおうが絶対にセックスなんてしてはいけないっ!!、という考え方だから、だ。

 数年前に夫に先立たれ、あとちょっとで80歳になる姑。ひとりで退屈した夜を過ごしていると思った私は、まさしく姑世代のセックス観を持った若いカップルのドキュメンタリーは、彼女を喜ばせると確信して夫にこの番組を見るように、姑に電話させてみた・・・・・・・・・・。

 そして夫も、“これはママンが喜ぶっ!!”と同意して、彼女にすぐさま電話する。しかし、番組の説明したりとその電話はすぐに終わらなかった。そしてそれがすべての悲劇の始まりだった(ちょっとおおげさ)。夫と姑が話し終わって、恐らく姑がテレビをつけた瞬間には、もうすでに違うタイプのセックス観についてのドキュメンタリーに切り替わっていたのだ・・・・・。

 きっと姑がテレビをつけたときには、セックスについてもなんでも語り合う母と娘のドキュメンタリーになっていた。50代になるか否かの母が、娘が生理を迎え、どうやってタンポンをつけるか、また、タンポンがうまくアソコに入れられるようになれば、その後、ボーイフレンドのモノを受け入れるにも簡単になる、なんつー話をしているルポだった。

 そしてなお番組の過激さは増していく。次には、大人のオモチャを訪問販売する女性の話、そして、スワッピング(フランスではエシャンジスムという)について・・・・。そして、最後は年老いても、まだ新しいパートナーを得て性的快感をえようと努力している老年カップルについて。

 姑にこの番組を見るように言いたしたのが私だとすれ、話題がどんどん彼女にとってハードになっていくのがわかり、思わず“やべぇ”という方向に進んでいき、思わず夫と顔を見合わせて何度も笑ってしまった。そして二人で、現在、姑が一人でテレビをみながら、独り言をいいながら、カンカンに怒り狂っていることも容易く想像できた。

 さて、本日のこと・・・。夫がママン(姑)に電話した。ある意味、姑が強烈に怒っていることは想像できていたが、どうもそれ以上だったらしい・・・・。姑の妄想では、すでにワシら夫婦がスワッピングを楽しんでいるものだと、確定していた・・・・・(汗)。電話口の姑の口調は、興奮している。前代未聞の状況だ。おまけに、わしら夫婦が、姑の理解を超えた番組を見るようにすすめて、それを密かに楽しんでいたっ!!、とののしる。

姑「私をバカにしてるんでしょっ!!」という具合。

 それからというもの、姑の暴走は続いていく・・・・。先日の日曜日に姑の家に立ち寄った夫の弟夫妻にも、もしかしたらわしらがスワッピングしているかもしれないっ!!、などと語っていたらしい。そしてその話を聞いた夫の弟が、本日血相を変えて夫に電話してきた、とのこと。それを聞いて、夫はブチ切れ、ママンに電話して大喧嘩したそうだ。

 さて、8月7日は姑の80歳の誕生日。それを祝うためにわしらは彼女が住むブルターニュはレンヌへ行く。本来ならそこで数日留まって、姑とまったりするはずだったが、まず私は仕事が忙しいので、今年はそこまでのんびりしていられない。そして、この姑の妄想。今年は、私だけが早めにパリに戻って、夫は姑とゆっくり過ごすというプランだったが、さすがに夫も嫌気がさして、私が早めにパリに戻るなら、自分も一緒に帰ってしまいたいと言ってくる・・・・・・。

 夫にとっては、一対一で自分の母親と残ったら、どこまでわけのわからぬ彼女の妄想から責められるかわからないので、そのように想定される状況から逃げ出したいのだ。確かに姑の追及というのは、中世の異端尋問のような恐ろしさ。もちろん、私も夫の気持ちはわかる・・・・。が、しかし・・・・、だ。

 私としては、早めにひとりでパリに戻り、独りっきりで何日かを過ごし、仕事に思いっきり集中したい・・・・。そんなところに、夫が一緒に戻ってきたら、落ち着かないという本音がある(汗)。

 どーーーーーーーーしよーーーーーーーーーーーっ?!?!?!?!。

 そんなわけで、私がたまたま姑に電話してみたら?、と夫に提案したばかりに、この夏の過ごし方(自分のいいように進めるパターン)が暗礁に乗り上げてしまった。墓穴を掘る・・・、という言葉そのもの。ああ、参った。

 この分だと、姑の家に行ったら、わけもわからぬ嫌疑で尋問を受け、それで私Jもブチ切れして、夫もブチ切れするのは火を見るより明らかっ!!。例え、私が姑の家に1泊しただけでも、だ・・・。そして、ブチ切れしたら、なかなか平静に戻れない。そしてなかなか仕事もモードに復帰できない私・・・・、というのが、悲しいかな、あまりにも想像できる。

 もう、夫の実家に戻ること自体、完全キャンセルしてしおまうか?!?!?!??!?!。


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