ゼロの視点
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本日、レンヌよりパリへ姑が上陸。夫の弟が、昼休みを利用して、姑をモンパルナス駅までクルマで迎えに行き、1区にある彼女のステュディオへ送り届け、そこで義弟と選手交代して、私が姑の相手をする。
今まで、姑がモンパルナス駅に到着すると、夫かその弟が迎えに行き、彼女の家まで送る、ということだけはしていたが、あとはそこに放置してくる、と言う感じだった。
もちろん、姑は80歳ながら、ものすごくバイタリティーがあり(あり過ぎるともいえる)、独立独歩で、毎日美術館や演劇を観に行くので、ある程度放置しておいても一向に構わないのだが、それでも、あまりに放置されすぎると、むかついてきているな?、というのをヒシヒシと感じたので、今回は、ちょっと趣向を変えてみた、というわけ。
というのも、到着した瞬間に彼女の機嫌が悪くなると、すべての人が彼女の滞在期間中振りまわされることがあるから。そして、それが実際に何度もあった(汗)。
ゆえに、彼女が部屋に到着した時間に合わせて、私が彼女の家にまず“花束”を持って出かけていき、彼女の荷解きや、ベットメーキングなどをおしゃべりしながら“一緒にする”ということ。
姑がくる前にぺッドメーキングなどをすべてやっておくのは難しい。なぜなら、部屋のトータルコーディネートが好きな彼女は、その時の自分の気分に合わせて、シーツ、枕カバーなどを選びたい・・・・・、という人間だからだ。例え息子たちが、適当にベットメーキングしていても、それが気に入らないと、全部引っ剥がし、自分でゼイゼイ言いながら、働き始める。
それらを目の当たりにして、姑は愚痴っぽくなり、息子達は意味不明な罪悪感にかられだし、あっという間に喧嘩になるというのがパターン。もうそうなると、グチャグチャ、修復不可能。
そこで私は考えた。“始め良ければすべて良し”。とにかく、たとえ姑の機嫌がちょっと悪かろうと、まず花(それも切花じゃなくて、鉢植え)を持って、出迎え、すぐにでも愚痴っぽくなりそうな口を塞ぎ、あとは、色々な話を聞きながら、彼女のリクエストに応じながら、パリ滞在用の巣作りの手伝いをとりあえずしておく。
一仕事終えた後、二人でまったり茶をのんで、気分転換にパリ市内散歩。姑もすっかり機嫌がいいのか、気がつくと二人で腕組んで歩いている(笑)。しかし、我が姑様、ものすごく体力がある。終いには私の足のほうが先に疲れてきた。
ブティックを見つけリャ、二人で入り、この服は似合うか否か?、なんつーことをする。そして、道行く人の顔や格好で、変わったものを見つければ、二人で小声で毒舌批判をして皮肉な笑いをする。
時々無償にタバコが吸いたくなるので、姑を一人でブティックに入れてしまい、ホッと道端で一服していると、それを姑に見つけられる。が、面白いことに機嫌のいい、姑は喫煙について説教をするものの、いつもよりは執拗ではない。ラッキー。
我が家に今晩ディナーに来るか?、と誘ってみたが、さすがに今日はよく歩いたので疲れているから、自分で勝手に簡単なものを作って自宅でさっさと寝たい、という姑。そしてモノプリでそれぞれが夕食の買い物をして、午後7時頃わかれて、私は自宅へ戻った。
本音を言えば、花束持って行き、巣作りの手伝いしたらさっさと家に戻るつもりでいた私えあったが、姑も機嫌がよく、そうなると、私も彼女といることに対して楽しくなり、気がついたら午後、ずうっと彼女とデートしていたような感覚を得た。不思議だし、妙に笑える。
ま、何よりも、こういったことが新鮮に感じられるということ=同居じゃない、プラス、姑はパリから遠いところに住んでいる、という理由だからだなぁ・・・・、とつくづく思ったゼロでした。
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