ゼロの視点
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2009年03月05日(木) |
逆ギレおとこの深層心理 |
なんだかんだいって、オレ様キャラな夫。なので、逆ギレなんつー技は、彼の十八番。最近は、喧嘩の回数も減りつつあるわしら夫婦であるとはいえ、それでもたまの喧嘩は、あいかわらず濃厚。で、だいたい夫の逆ギレから、もしくは彼の逆ギレを私が誘発したところではじまる。
ただ、こうなる前に、夫がやりたいだけやって知らん振りしてたとか、約束をまもらなかったなど、そういう夫の不手際がそもそもの原因であることがほとんど。もしかしたら、私の不手際もあるのかもしれないが、それをが指摘してきたら、私は逆ギレもしないし、それなりに自分の非を認めながら、うまくもっていこうとやるのが普通。
が、が、が・・・・、夫は、自分の誤りを指摘されると逆ギレするのだ。日本人じゃないから、謝罪する習慣がないと簡単に片付けることもできるが、私の高校からの親友M嬢の夫は、筋金入りの柴犬みたいな日本男児だが、私の夫以上に、逆ギレのプロフェッショナル。
おまけに、彼女の二人の息子達も、いたずら等をしたあと母親に怒られた時、素直に“ごめんなさい”と言えないとのことで、洋の東西にかかわらず、自分の過ちを認められない♂の種別が、確実に存在するのだ!、というのが私たちのあいだでの結論。
この間も、明らかに私にまったく非がなく、夫が100%クロでしかないことがあった。ここで見なかったフリをするのも一案なのかもしれないが、わたしゃそこまで賢い妻にもなれないし、そこまで夫に譲りたいとは思わなかったので、しばらく思案した後、わたしなりに穏やかに夫に問いかけてみた。
最初は、自分でも信じられないくらいうまく行って夫が自分の非を素直に認めだして、拍子抜けした私。が、とりあえずこっちも落ち着いて穏やかに言えばなんとかなるんだ!、とようやく逆ギレ対策を発見したような気がして嬉しかったものだった。
が、やっぱりそれだけで済まなかった。その翌日も、調子にのった夫のつまらん失態を発見して、それにちょっと私が触れた瞬間、夫が逆ギレ。その瞬間、昨日はなんとが避けることができたはずのリングの鐘を、結局は鳴らす羽目になってしまった。
それでも、なんとかエネルギー消耗を最低限に抑えたいと思っている私は、声を荒げることなく、淡々と夫を追い詰めていくのだが、それがますます逆効果。ああいえば、こういうという感じで、議論をもとからひっくり返すようなことを夫が言い始める。
このやり方は、夫が分が悪くなるはじめると彼がやる戦法とわかっているものの、物事の根底からくつがえし、まるで私がすべていけない様な話になってくるから、ついつい私もそれにのって、夫をますますきちんとわからせないといけな〜いっ、というシフトに入ってしまうのだ。あーーあ、これぞ本当の悪循環!。
《オトコというものはプライドだけの生き物だから、察してあげることが大切》と、私のアドバイスしてくれる方々も多いことだろう。が、が、が・・・・・だ。相手を察してあげるのと、相手がそのことをきちんと自覚しているかどうかはまったく別もの、としか考えられない私は、“私だけが我慢すれば・・・”なんつー態度にはでられない、というか、でたくもないのだ!。
なので、脳みそフル回転で、説得力がありそうなたとえ話などを、すごい早さで探しまくる。まさに、脳内グーグル検索。そしてとうとう、この間の喧嘩では、時に大女優、時に弁護士であり同時に検察をやった結果、完全に夫を《ホールドアップ》状態にまで追い詰めることに成功した!。まさに、ダーティーハリーになった感じ♪。
が、しかし、実際は甘くなかった・・・・・・・。四方八方を完全に追い詰められた夫が、ここで投降してくるかと思ったが、そこでもまだ抵抗、《ここまで追い詰めやがって、本当に覚えてろよ!》とまでのたまってくる。その瞬間、カッとした私は、
「覚えてろとかいうまえに、なんでも忘れるのがアナタよね!」と、またまた間髪いれずに答えると、またすざまじい形相で夫が私に向かって、
「Tu vas voir !(覚えてろよ!)」と言ってくる。
Tu vas voir !って、いうけれど、こんなおっそろしい顔で“覚えてろよ”なんていわれて、忘れないでいるほうがよっぽど難しいよ、と口から出そうになったが、ふと黙ってみた。かまいたちが飛びまくる、ピリピリとした、しーずかな我が家・・・・・・。
さすがに、どんな展開になっていくのか自分でもサッパリわからなかった私。そしてしばらくすると、夫が私の近くを横切っていった。そして、その夫が数秒後、また私の近くを横切っていったので、“あ、オッサン、何か私に言いたいんだけれど、言えないのかな?”と思った。
で、またしばらくすると私の近くを横切っていく夫・・・・・・・。最初は夫の出方を待ってあげたものの、こう横切っているばかりだと、またまたイライラしてきたので、《何がしたいんだオッサン!》と、単刀直入に夫に尋ね他私。ま、これですら、夫の策略にのっちまったなぁ・・・、という気がしてしょうがないのだが・・・。
単刀直入モードになってしまった私は、なお立て続けに、「アナタが悪いことしたのに、それに気がついたというだけで、アナタが逆に私をなじって、どう考えてもわけわからん!。そのあげくに、何度も何度も私の近くを横切るな!」と、火に油を注ぐようなことを夫に進言した瞬間、奇跡が起こった。
夫「ゼロ・・・・・・・・・。ボクはニワトリなんだ・・・」と。
私「ニ、ニ、ニワトリっ?!?!??!!、さっぱりわけわからん!!!!!」
夫「ニワトリみたいにね、首を切られて完全にしめられちゃった後でも、本能で身体だけが、そのあと数秒反応しちゃって走り回っているようなものなんだ・・・・」
私「・・・・・・・・・」
で、しばらく考えてみたあと、あんなに逆ギレして、意味不明に一人前に脅し文句とか言いながら、自分のことをニワトリと同列にしてしまう夫の発言が、妙にツボにはまってしまい、呼吸困難になるほど笑いが止まらなくなってしまった。
と同時に、逆ギレする♂というか、動物の本能というものが端的に理解できたような気がした。ま、本当に理解できたかどうかは別として。
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