ゼロの視点
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2009年04月02日(木) 鬼畜

 私には、以前からずうっとやってみたいことがあった。で、それがなかなかかなわなかったので、しばらく、自分のやりたかったこと自体を忘れていたのだが、ふとある日それを思い出して、ネットで検索してみると、私の願いがどうやら叶うかもしれない、ということが発覚したのが、3月のはじめ。

 そして、そのアテクシの夢を叶えるためのブツが、待ちにまったあげく、ようやく我が家に配達された・・・・・。ソレは何か??????、といえば、日本映画『鬼畜(野村芳太郎監督・1978)』のDVD。これを、夫に「とってもほのぼのとした日本の家族愛の映画なのよ〜♪」と騙しておいて、彼にみせたかっただけ。

 かなり前から、英語字幕でこの映画のDVDがあったみたいだが、今回はフランス語字幕バージョンも出ていたので、こっちを購入してみた。

 以前、『千と千尋の神隠し』に、私の予想を裏切って、純粋に感動していた夫に、同じように夢がある素晴らしくも幸せな映画だよ〜♪、と夫を騙して映画『ホタルの墓』を鑑賞させたことがある。私の言葉を鵜呑みにしてこの映画を見始めた挙句、どこまでいって救われない展開を目の当たりにした時の、なんとも切ない夫の表情が、完全に私のツボ(大爆笑♪)に嵌ってしまい、“あの喜びをもう一度♪”ということで、次のチャンスを狙っていたのだ。

 映画がはじまり、岩下志麻のこわぁあーーいっ表情がアップになった瞬間、「このあと、この映画の展開は本当に幸せになっていくの?」と夫が私に聞いてくるので、内心すでに大爆笑。そう・・・・、これそまさしく、“つかみはOK”という感じ。

 そして、緒方拳が子供を始末していく展開をみながら、夫はずうっと“Salaud, salaud salaud !!!!!!”と呟き続けている。その挙句、「“salaud”という言葉は、日本語でなんていうんだ!」と私に質問してくるので、もう腹がよじれそうなほど爆笑したい誘惑にかられている私。

 “salaud”という言葉こそ、まさに“鬼畜”という意味なのだよ、オッサン!、と言いたかったのだが、とにかく映画がすべて終わるまでガマン、ガマン。ちなみに、フランス語のタイトルは « L’été du démon (直訳で、悪魔の夏)»というわけで、鬼畜とは程遠いネーミング。

 予想もつかない、次から次へと残酷にも切ない展開を目の当たりにして、かなり精神的に消耗したらしい夫が「ゼロのせいで、今晩は悪い夢をみそうだ・・・・」という訴えを耳にして、「ううーん、今晩こそいつも以上にぐっすり眠ることができそう♪」と、妙にウキウキしてしまったゼロでした。




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