ゼロの視点
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おととし、昨年と、2年連続でゴールデンウイークには日本へ帰っていたこともあり、なぜか今年はパリにいるのが奇妙な感じ。この時期の実家は、本当に気持ちよく、網戸にしたまま、風にそよぐ木々の音をBGMに午睡するのが大好きなのだが、今年はこれはお預けかぁ・・・、と思うと、なんとも切ない気分になる。
昨年の今頃は、5月ガソリンが一気に値上がりするということで、安いスタンドに行列して4月末日に、せこくもタンクを満タンにしたりと、小市民的な喜びに打ち震えていたことを思い出した。以後、燃料は値上がりする一方で、昨年の秋にまた日本へ帰る時、卒倒しそうなほど高額になってしまった飛行機燃料サーチャージ、の代金を、泣く泣く捻出したものだった。
が、が、が・・・・・、たった1年で何もかも変わってしまったようで、今や高速道路の料金が1000円だ、という・・・・・・・。う、う、う、うらやましーーーーーーーーーーーーー。ってか、なんで私がいない時に、こういういいことがあるのよぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ、ぐやぢいッ!。
さて、この1年で変わったといえば、世界経済。昨年の夏の終わり、《フランス人のケチの美学》をようやく書き終えたかな?、という頃、経済危機に突入。文中で引用していた、1ユーロ=160円という表記を、150円に書き直し、すぐそのあとまた140に書き直し・・・・・あれよあれよと円高が進んだ挙句、マジで100円になってしまうのか?!?!?!、とドキドキしたものだった。今のところ、1ユーロ=120円台後半から130円台前半あたりをうろうろしているようだが、昨年の秋にユーロ主体で日本に滞在する身分には、この事態は非常に打撃だった。
また、本の帯にもつかわれたキャッチフレーズに、《消費税19,6%のフランス式ライフスタイル》というのがあるのだが、殊に、レストランでの消費税について言及してみたのだが、なんと、なんと、高速道路1000円効果ではないが、どうやらフランス政府、この消費税を見直し、税率をさげるらしいことを昨日のニュースで知ってビックリ。
本のほうには、ゴミ箱から色々と拾ってくる人たちについても書いたが、経済危機以降、あきらかに路上生活者の数が殖えているし、スーパーがゴミ箱に放出する賞味期限がきれた品物を、身なりの普通のおばさん&おばあさん連中がよってたかって物色し、持参したキャディーなどに詰め込んで家に持ち帰っていく姿なども、今年に入ってかなりの頻度で目にするようになった。
実家の居間で、冒頭のようにまどろんでいる時、またひと時でもそうしていられる幸せを包まれつつ、この時、毎回意識せざるをえない感覚こそ、《諸行無常》。あらゆりものが移り変わりゆくなか、私の子供の頃から一見、全くかわりのない実家に居間に己の身を預け、この空間を過ぎ去っていったすべてのものに思いを馳せ、また変わってしまった自分自身にも思いを馳せる・・・・。
こんなことをぐだぐだと書いているうちに、とにかくどこでもいいから午睡したくなってきたゼロでした。
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