KENの日記
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2002年07月31日(水) 物乞いの人

コロンボ市内の中心部や高級住宅街の交差点では、よく物乞いの人を見かけます。信号待ちの車に近づいてきて運転席側の窓を「コツコツ」叩いて物乞いをします。赤ん坊を抱いた人とか、怪我をしている人、老人とさまざまな人達がいます。そうした人に物乞いを迫られると、非常に複雑な気持ちになります。小銭をプレゼントして善行をしたと小さな満足を得る場合や、黙ってやり過ごして後悔する場合もありますが、事はもう少し複雑なのです。


こちらの人の話によると、中心部の物乞いの一日の収入は「Rs300」くらいに達するそうです。一人Rs10として30人から得る勘定です。無理な計算ではありません。しかし、これを一ヶ月30日続けると、Rs9000稼げるのです。家事をするメードさんの給料がRs5〜6000だそうなので、彼らよりずっと多くの収入を得ている勘定です。この中から取り仕切っている人達への場所代等が上納されるのです。さらにノウハウの教示、赤ん坊の貸し出しなどもあると聞きました。


こうなってくると「物乞い」もビジネスに近いのです。本当に働けない人達が物乞いをしているのかそうではないのか区別はつきません。こちらとして、ビジネスに近いノウハウは駆使しているものの、本当に他では働けないと信ずるほかないのです。この辺が複雑な気持ちの理由なのです。




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