| 2014年09月11日(木) |
ナポリ3日目:カポディモンテの丘 |
「カピデモンテ美術館」 今日のナポリ観光はナポリ北部の「カポディモンテ美術館」です。ナポリの美術館といえば市内にある「ナポリ考古学博物館」と「カポディモンテ美術館」が双璧で、何れもナポリ国王(ブルボン家)家の「ファルネーゼコレクション」を見ることが出来ます。前回ナポリ旅行の際に「国立考古学博物館」でファルネーゼコレクションの「彫刻」を堪能したので、今回は「カポディモンテ美術館」訪問がナポリ訪問の最大の目的となりました。
しかし残念ながら「カポディモンテ美術館」は「ナポリ考古学博物館」ほどの感動を与えてくれるものではありませんでした。個人的感想をいうと「カポディモンテ美術館」は「堅苦しく、少し疲れる美術館」だというものでした。それは展示品の傾向に依るものだと思えました。「ナポリ考古学博物館」に展示されている数多くの「彫刻」はローマ時代に作られたギリシャ時代オリジナルの模刻です。「模刻」とはいっても技術力が高いので躍動感に溢れ精緻で力強いものでした。その種の彫刻を見て回ることは、驚きあり・感動有りの素晴らしい体験だったのです。
一方「カポディモンテ美術館」のファルネーゼ家の収集した絵画が主でした。人物画、風景画もありますが、精緻で上手い絵だとは思いますが多くは「写真替わり」の「絵画」の雰囲気があります。「看板作家」がいないというのも寂しいと思いました。そしてここでもルネッサンス後期以降の宗教絵画が多く展示されていました。「サン・マルティーノ美術館」、「ナポリ司教座美術館」の展示品と同じように、「暗い画面構成」の絵画が多くあります。題材も「気が滅入ってしまいそうな」ものが少なくありません。ファルネーゼ家の収集方針だったのしれませんが、見る人に「感動」「安らぎ」「浮きうきするような感動」を与える種類の絵画が殆どないと思いました。多くはありませんがルネサンス以前の古い時代の絵画に純粋な精神性をみることができると思いました。展示会場最後の方に「カラバッジョ」が一枚ありました。カラバッジョ独特の「光と影」の劇的効果を醸し出している名品だと思いました。
美術館のショップで収蔵品解説書を買おうと探しましたが、英文で手頃な値段の解説書はありませんでした。ショップで進められたのは70ユーロもする分厚い解説書でした。考古学博物館では12ユーロで英文解説書を購入してきたのに残念でした。こんなところは改善する必要があると思いました。美術館拝観の後は外の美しい庭園に出て気分転換をしました。高台にある美術館の庭からはナポリの美しい風景を見ることが出来ました。
「サン・ジェンナーロ・カタコンベ」 昨日から少し調子を落としていた妻が少し元気になってきたのでカポディモンテ美術館から程近い「サン・ジェンナーロ・カタコンベ」を歩いてみることにしました。カタコンベはロ−マ時代から中世にかけての教会・墓地です。それが地中や山の洞穴に作られているだけで通常のカトリック教会の構造と同じく「礼拝堂」があり「墓地」があることは同じです。カタコンベは山の低い場所から掘り進め、地中を掘り進んで上っていき、山注腹部に出て「空気・光」取り入れ口が作られています。見学は逆に山中腹から入ってカタコンベを下って入口に進み形式になっています。
カタコンベ内の通路の両側に作られている礼拝堂は裕福な人々の墓です。そして通路の壁には上から下まで穴が掘られていて丁度「棺」を収納できるような棚となっています。ここが中級の人々の墓。そして地面には多くの穴が掘られていますが、そこが最も貧しい人々の墓という訳です。ナポリビショップだった「サン・ジェンナーロ」の墓と礼拝堂も穴の奥にありました。
このような墓と礼拝堂を収める空間が山の中腹を刳り貫いて作られています。日本の墓地や現代の教会が平面的に、貴重な土地を占有していることに対し、このような形式の「カタコンベ」が非常に優れたものと思われました。高いビルの中に「墓地」を階層的に作ることも「一案」ですが、日本のような山の多い国では、山の下の地下空間の利活用を考えることはゆうこうだと思えました。ナポリの街で教会は見かけても「墓地」を見かけなかったのは今でもこのような思想があるからだと思われます。
「有名店のブランディ」 この日の昼食は少し遅くなったのでホテル近くの「ブランディ」に行ってみることにしました。ホテルから10mも離れていない「ブランディ」は「マルゲリータ発祥の地」として世界的に有名です。「ナポリのマルゲリータの元祖」といってもいい存在です。しかしネットでの評価は良く無かったし、いつも観光客で混雑しているので敬遠してきました。遅いランチなので待たずにテーブルに座れると思いましたが「20分待ち」というのでホテルに戻って休むことにしました。こんな所がキアイア・シャルメ・ホテルの強みです。
予定通り再びブランディに行くと二階の食堂に案内されました。まだ多くの客が食事の最中であり、注文した料理を待つ客も多く残っていました。店員さん達は「食器の片づけ・注文取り等」で疲れ切っている様子で、新しい客に対応する気力が萎えているようでした。レストラン一階に設置されている「ピザ釜」周辺も整頓されてはいなかったし、注文も聞かれずにずっと待たされたので「ブランディ」での食事は辞めることにして店を出ました。
代わりに選んだのがブランディから少し離れた「Nu' Murzill' Sapurito」(サプリート食堂)です。このレストランの少し先にある「トリップ・アドヴァイザー」で評価の高い「Il Gobbetto」では夕食を食べることにして、ピッツェリアでもあるサプリートで食べてみることにしました。選んだ理由は「店は狭く、室内も地味」で如何にも地元の人達が集いそうな様子をしていることと、顧客担当(注文取り)の方が「存在感」があり、店を仕切っていそうな雰囲気を醸し出していたからです。更に店に入って「ピザ釜周辺」が綺麗に整理されていることも気に入りました。注文したカプレーゼ、マルゲリータ、ハウスワインは何れも予想通り大変美味しく、肩肘張らない店の雰囲気は大変暖かい物でした。
「サンタ・ルチア」「ナポリ最後の夕食」 ナポリに来たら「サンタ・ルチア」は外せません。ナポリ観光の最後はサンタ・ルチアにしました。サンタ・ルチアからのベスビーオは大変美しく、夕方日暮れが進むほど掛っていた雲が晴れて写真撮影には最高の景色となりました。ナポリ最後の夕食は昼飯時からきめていた「イル・ゴベット」で食べることにしました。昨日の夕食が少し遅くかつ少し多めだったので今日は早めに軽く済ませようと考えました。「トリップ・アドヴァイザー」でも評価の高い「イル・ゴベット」の料理に期待は大きかったのですが。
出された料理はどれも「?」マークが付くものでした。フレッシュ野菜サラダは単にミニトマトをバジルを切って盛り付けただけで味付けは客任せ。しかも器は平皿なので塩・オリーブオイル・ビネガーを混ぜるのに苦労する始末。期待の大きかった「ペンネ・ポモドーロ」にはスパゲッティに新鮮なミニトマトが混ぜてあるだけでトマトの芳醇な味はありませんでした。イタリアのどこの家でも作るという自家製トマトソースの味を期待していたのですが完全に外れました。この店は「新鮮なミニトマト」料理が売りなのかもしれません。結論としては「マルゲリータピザ」を作るピッツェーラの自家製トマトソースをタップリ使った「パスタ・ポモドーロ」が旨いということだと思います。普通のレストランでは魚料理とか肉料理を食べるべきなのでしょう。ナポリ最後の夕食は不満足なものとなってしまいました。
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