さくら猫&光にゃん氏の『にゃん氏物語』
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2002年11月03日(日) |
にゃん氏物語 桐壺06 |
光にゃん氏訳 源氏物語 桐壺06
帝は朝の政務も怠け 食欲もない 皆が嘆いていた
幾月かして 第二皇子が宮中に来た 小さい頃から美貌の備わった方だったが今はいっそう輝くものに見えた その翌年 立太子の儀式があった
帝の思いは第二皇子だが 後見人がいなく 皆が反対する 若宮の前途を心配して 自分の心を誰にも明かさなかった
東宮に第一親王が おなりになる あれほどの御愛子でも太子にできないのだと世間も言い 弘徽殿の女御も安心した
その時から 未亡人(宮の祖母)は落胆し 更衣のいる世界に行くことの他に 希望はないと思っていて 皇子が六歳の時になくなった 前と違って今度は物心がついているので皇子は悲しんだ 未亡人も皇子と お別れするのが悲しいと言って死んだ
それからは 若宮は宮中ばかりにいて 七歳の時に 書始めの式が行われ 学問をお始めになった 皇子の聡明さには驚かされるほどで 美しさ 学問はもとより音楽の才能も 豊で もう誰も憎むことが なかった
帝は この子の将来を思って あまり高い地位につかせようと思っていなかった しかし どんな上手な人相見 占い師に見させても 「国の親になって最上の位を得る人相である」 と聞いて 元服後は源姓を賜って 源氏の某としようと 決めた
さくら猫にゃん
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