さくら猫&光にゃん氏の『にゃん氏物語』
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2002年11月20日(水) |
にゃん氏物語 帚木13 (ははきぎ完) |
光にゃん氏訳 源氏物語 帚木13
御所にずっといた頃 源氏は方角の悪い日を選んで出かけ 急に気付いた ふりをして紀伊守の所に来た 紀伊守りは驚き「庭の草木に水をかけて…」 名誉ですと喜ぶ 源氏は終始そばに置いてる子君を早速呼び出した
彼女にも手紙は出しておいた 彼女は自分に逢おうとしてくれるのは嬉しいが 自分が何も知らない恋人として逢う気にはなれないのだった 夢だったと思い過ごせる過失を繰り返してはいけないと思った 妄想で源氏の恋人気取りで待つことはいけないと決めて 子君が出て行くと 「お客様の座敷に近くて失礼になる 私は身体が苦しくて肩腰を叩いて欲しく 遠く離れたところがよい」と渡殿に部屋を持つ中将の女房の部屋へ移る
計画的に来た源氏は家従たちを早く寝かせ 彼女の所に子君を伝言させるが 子君は分からず やっと見つけて源氏に冷たい姉を恨む「こんなことをされて 役たたずと思われる」『なんで子供がここまでするの 子供がこんなことを 頼まれてするのはよくないことですよ』と叱って『気分が悪くて肩腰を揉んで もらっていると言えばいい 皆があやしがるでしょう ここに来て言うのは』 彼女は心の中では 親が生きていた時なら 源氏を迎えることは幸せだろう でも どうやっても人妻だから 冷たい態度で押し通そうという気でいた
源氏は頼んだのは子供なので心配に思いながら横になっていたが 駄目だと 小君が言う 彼女のあきれるほどの冷たさに『自分が恥ずかしい』と言った 気の毒そうでしばらく何も言わない そして苦しそうに吐息をし彼女を恨んだ
『帚木の心を知らでその原の道にあやなくまどひぬるかな』 (近づくと消える園原の伝説の帚木のような貴方の心も知らないで 園原の道で迷ったことです)今夜の気持ちはどう言えばいいか分からない そう 子君に伝言した 彼女も眠れなかったので
『数ならぬ伏屋におふる身のうさにあるにもあらず消ゆる帚木』 (取るに足らない 卑しい家の生まれといわれるのがつらくて いるにもいられず 姿の消える帚木 それが私です)と弟に伝言した 子君が源氏に同情して 眠らずの行き来を 彼女は人が怪しむかと気にした 従者はよく眠っていたが源氏は眠れない 他の女にない意思の強さは明確で 恨めしいが 恋しい 『彼女の隠れている所へ連れていってくれないか』 「戸締りされて女房たちが沢山います そんな所へは 勿体無いと思います」 子君は源氏が気の毒でたまらない 『じゃあ お前だけは私を愛してくれ』 源氏は子君をそばに寝せた 若く美しい源氏の君の横に寝ていることで 子供心に非常に嬉しそうで 無常な恋人よりも可愛いいと源氏は思った
さくら猫にゃん
今日のはどう?
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