流れる水の中に...雨音

 

 

傲慢さと通小町と花の時間。 - 2002年07月10日(水)



女は少しくらい 自分自身の評価に傲慢であったほうが良いように思う。

と 言えば誤解を生んでしまうかな。
自分自身の評価に傲慢な女性は なぜだか実際以上に
美しく見えたりもする(こともある)
私が出会った中で 飛び抜けて傲慢であった女性は二人。

二人ともモデルだった。

実際には もっともっと傲慢な女性と出会っていたのだろうけれど
本当に頭の良い女性は傲慢さを表にださない。
いざというときのために 爪は隠してあるようだ。


彼女達は 若さゆえの そして美しさゆえの 傲慢であった。
まるで世界が自分の手の中におさまっているのではないかと
本気で思っていたのではないかと 思ったりする。
そんな彼女達を 少し滑稽ではあったけれど 私は嫌いではなかった。
美しく流暢に流れる言葉が 人の批判をするときにだけ
崩れて醜い言葉の片鱗が見え隠れした。
はべらせていた スーパーカーを持つ男性たち。
プレゼントの洪水。
昨夜の艶話。
彼女達は活き活きしてた。

あれから10年。
彼女たちはどうなっているんだろう。
ひとりはあるいわく付きの財産家と結婚し 今ごろ某姐御か。
もうひとりは 例のハンサムさんの秀才くんと結婚か。


花の色は うつりにけりな いたづらに
 
      わが身よにふる ながめせしまに


才色兼備の小野小町も 老いては人目を避けるように
世を避けて 独り篭ってしまったようであるけれども
小野小町の傲慢さゆえの失望の大きさと同様に
彼女達にもその恐怖が次第に襲い来るのか。


能の題目に「通小町(かよいこまち)」というものがある。
小野小町が主役ではなく 小町の元に百夜通いをした深草少将が主役の物語だ。
傲慢な小町が 少将の思いを疎ましくおもい難題を課せる。
「100日通い続けられたら愛を受けましょう」と。
99日通いつづけ 100日目の夜に 
通うことができずに死んでしまった少将が
小町への想いを諦めきれずに 霊となってまでも付き纏うという話。


死んでまで なお執着されるとは なんとも羨ましいことか。
傲慢さが みせる魔法だけでは けっしてこんな風にいかないだろうけれど
傲慢さが作りだす 虚飾の様なものは あるようにおもう。


まあ それに 女性に傲慢さが許される時間は 短いのだから
もっともっと 女の子たちよ 傲慢になりなさい って感じ。


花の時間は短いのだから 綺麗なうちに 目一杯輝いてくださいな。


















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