流れる水の中に...雨音

 

 

冷気に囚われてしまう前に - 2002年11月11日(月)



きっと わかるはずなど無い。
明るさとか 美しさとか 崇高さとかとは別のところにある
それらの持つ強い力を。
それらは 私を捉えて離さずに 
そう それらは温かい部屋の床に這い漂う冷気のように
どこか交じり合えず 癒されることなく
ずっと そこに流れている。
動くことをやめてしまえばすぐに 
それらは私を身動きの出来ないように絡めてしまうから
私はそれらから逃れるように 動き 走り続ける。

優しさなど求めていない。
そんなものは 邪魔でさえあるのだから。
私は無機質の塊になって 其処にある事柄を
当然の事として受け入れて そしてやり過ごす。
ひとつ大きな爪痕を残したそれらの痛みで私は
しばらく生き延びることができる。

何かを考え続けるのは無駄なことだと知る。
頭の中にいくつもの考えを招き入れて綺麗に並べる作業は
今の私には適してはいない。
頭の中にあるいくつかの考えを 今は眠らせてしまって
目を閉じて 走り続ける。

足元に流れる冷たい空気が 
この心まで染み入らぬうちに。

凍ってしまいそうな寒さに震えて
このまま眠ってしまわぬように 
このまま皮膚の感覚を失ってしまわぬうちに
このまま生きてゆけるように
私のこの皮膚を この腕を 
食いちぎって欲しいのです。





...




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