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傷つきながら 生きる。 - 2002年11月23日(土) 傷をえぐりながらしか 生きられない。 それはマゾヒズムかもしれないけれど そうでないと何も生まれない。 怪我をした傷口からは 血液やいろんな分泌物が滲み出て その場所を覆ってしまおうと活性するように 私の生きるエネルギーは そこからしか生まれない。 安穏とした日常は とても幸せだと思う。 それを感謝する気持ちもある。 だけれども 怠惰な私の中の魔物は 安穏に飼いならされて 大人しい小動物になる。 考えることが無ければ 考える器官は退化するし 感傷に胸を痛めなければ 感動も また遠くなる。 安定に身を任せれば バランス感覚を失い 怠慢な毎日は 私を褪せさせてゆく。 肉付けして生きる方法と 肉をえぐりながら生きる方法と 本当はどちらもある。 前者は 寒風をしのぐ分厚いコートになり 後者は 心の空洞を灯す小さな火になる。 すべてを満たすことは難しい。 刺激を求めているわけではない。 そんな 生易しいものじゃあ ない。 わが身をナイフでえぐれるところまでえぐりとりながら その肉を投げ捨て続けて生きようとしている。 生きるための 死。 人は大抵 どこかの部分 死にながら 生きてる。 仕事とか 恋愛とか 本当に肉体とか。 そういう人だけが 本当の意味で「生きてる」。 ゾンビ化した私は 今晩も 眠ることすら できない。 ...
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