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この世の果ての。 - 2003年05月25日(日) 泣きそうだ。 すべての部屋にあかりが灯り テレビは鮮やかな色合いで 様々な場面や表情や音楽を流し続けている。 私は 土曜日深夜1時過ぎ たった独りきりで この世の中に たった独りきりで 瞼を開いて この深夜の静寂と向かい合っている。 窓の外には 灯りの消えた暗幕のようなビルの窓が並んでいて それとは対照的に 煌々と灯る 街灯だけが力強く 光を放っている。 ときに 通りを横切る猫の姿も今は無く 私はたった独りきりで この世界の重さと戦っている。 声を聞きたいと思った。 いま 会話の成り立つそれを聞きたいと思った。 この世の果ての その向こう この陸地の 海の その向こうにいるかもしれない たった独りでもいいから 会話の成り立つ何ものかと この世界の形を 再確認しあいたかった。 だけど しかし。 ここにいるのは私独りきりのようで そして私はまた 世界のこっち側とあっち側の曖昧な境界線を ゆらゆらと 漂い続けている。 ...
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