流れる水の中に...雨音

 

 

石。 - 2003年06月12日(木)


流れている川に何気なく手を入れて
自然と手に当たるものをつかみ取ったら
それは意外にも綺麗な石だったりする。

しばらくそれをじっとみつめて
ちょっと得意げになって
鞄の中に入れてもって帰る。

部屋に飾ってみる。
なかなか格好もいいし 綺麗だし
いいねえ なんて思っているけど
川で拾ったものだから
大した感動も無い。

西陽が窓から差し込んで
その石はきらきら光っている。
だけど私には
本当の価値なんてわかっちゃいない。

あるときなにかのきっかけで
その石の美しさが
普通で無いことに気がつく。
綺麗なことは 分かっていたつもりだけど
本当は何一つ分かってはいなかった。

石はまるで 自ら光を放つように思える。
いや そんなわけはないと
頭は否定する。
いや 本当はそんなことはない。
そんなことは ないんだよ。

石を手にとる。
その重さが 余りにも重いことに気がつく。
こんなに重かったとは と
はじめて理解する。
そこで 
はじめて理解する。


その石を大切にしようとおもう。
あるいは
その石の重荷に耐えかねて 投げ捨てる。


本当のことなんて
最初は見えない。
本当のことなんて
最初は理解していない。
本当の答えは
終わってからはじめて
導き出されるものだ。













...




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