ナマ原稿

大変失礼ながら(汗)、気になる方が出演されている回だけを見ている「情熱大陸」。昨夜のゲストは、『対岸の彼女』で直木賞を受賞されたばかりの角田光代さん。
30分見終わったときには、作品だけでなく角田さんご本人の(お人柄の)ファンになっていたのですが、それに負けないくらい個人的にツボだったのが、角田さんのお部屋の様子を取材していたときのスタッフの方のひと言でした。
そのときカメラは、角田さん愛用のノートパソコンを映していました。デスクトップを見ていたスタッフの方が、「受賞作も、この中に入っているんですか?」と質問されたのです。
それを聞いた瞬間、私は姿の見えないそのスタッフさんに向かって「グッジョブ♪」と言いたい気持ちになりました。
原稿用紙を使われない作家さんの場合、「これが原稿です!」というふうに直接触って確かめることのできるモノはありません。だけどその貴重な原稿が、パソコンというパッと見ただけでは単なる箱にすぎないモノの中に確かに収まっている…という不思議さ、そしてそれを確かめてみたいと願う気持ちは、ファンならば誰もが抱いている感情ではないかと思うからです。(ファンならば誰もが…ではなく、もしかするとマニアックなファンだけ?/汗)
角田さんは「そうですよ」と答え、快く“対岸の彼女”ファイルをクリックされました。すると、当然ながら画面いっぱいにたちまち広がる『対岸の彼女』原稿…。
日常生活と創作の世界が、作家さんのクリックひとつで繋がってしまう瞬間を見られたのは、とんでもなくドキドキする体験でした。
2005年03月21日(月)

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