愚かといっても、いろいろな視点があるし、 というか、愚かでない人間なんて、多分この世に1人もいないけれど ともかく、今朝のテレビで、とっても愚かな大人の人を見ました。 話はちょっとそれますが、先日、コンタクトレンズを作りに行ったとき、 目や視力についての不安などを尋ねられたので、 「最近、老眼が始まったような気がすることがある」と言ったら、 「人間は20歳過ぎたら、目の老化が始まるものです」と切り返され、 そういうことが言いたいんじゃな〜い!と、心の中で叫びました。 この手のすれ違いって、よくありますよね。 少なくとも私は、20代のメガネ美人が 頭にメガネを乗せて、近場のものに見入っている、みたいな図は 見たことないぞ。
その人は、2年前に起きた殺人事件・被告人の国選弁護人です。 どの事件と特定せずとも、 異例のスピード判決が話題になったといえば、 アレかなと思い当たるような、 社会的影響力の極めて大きい事件でした。
その人は言います。 「彼は幼時にいじめられ、身体的なことで差別されていた」 番組の司会者もコメンテーターも、当然言います。 「それは全く言い訳にはならない」 それに対して、弁護人が言うことには、 「言い訳にはもちろんならないが、 彼がなぜ事件を起こしたかを知る必要がある。 いじめの経験がなかったら、こんな犯罪には手を染めなかった」
大筋はこんなやりとりでしたが、 まさに我が耳を疑いました。 要するに弁護人は、 その事件の被告が、 豊かな感性を持った人間だということを知れば、 そういう気持ちになる、 ということを言いたかったようです。
それでも私は、 もしその場にいたら尋ねたかった気がします。 「なぜ、知る必要があるんですか」 多分こう尋ねたら、くだんの弁護人は、 現在いじめられている子供たちを、 将来犯罪者にしないために…とか、 そんなようなことを言うんじゃないかと思います。 いじめという被害に遭った上、 犯罪者予備軍にされるんじゃ、 人間性全否定ではありませんか。 こういう発想が、新たな差別を産むんだということに 全く気づいていない模様です。
しかし、彼の最も愚かしいところは、 何といっても、 どう口説かれたか知らんけど、 のこのこテレビに出てコメントしていることです。
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