土曜日生まれは腰痛持ち

2006年10月13日(金) 自分で読む楽しみ

ショッピングセンター内に、
こども図書館を設置しているところがあります。
こぢんまりとしたスペースに、閲覧用の低いいすと机が置かれ、
それを取り囲むように、さまざまな絵本の並んだ書架があり、
ところどころに、絵本でおなじみのキャラクターのぬいぐるみが置かれ、
係員の方はあくまで明るく優しい笑顔で、
非常に快適な空間……なのですが、
最近、ちょっと気になることがあります。、
書き手の私がどこに住んでいるかお判りになる方には、
ひょっとしたら、「どこ」と特定されてしまうかもしれないし、
係員の方が読んでいらっしゃる可能性もあるのですが、
もちろん、その方たちを責める気持ちはありません。
ただただ、書かずにいられなかったのです。
読んでいただけたら、むしろ好都合かも。


私は大抵、6歳の次女と、ここに行きます。
娘はめぼしい本を手にとると、
閲覧席に腰をおろして1人で読んだり、
私に「読んで」と言ってきたりします。
借り出す本とは別に、そこで1、2冊読んで帰るのが、
いつものパターンなのですが、
最近係員さんは、娘に対して、
「絵本読んであげようか」と必ず声をかけます。
以前はそんなとき、
「急いでいるので結構です」と断っていましたが、
今は、ただ「結構です」と断るようになりました。
かたくなな態度かもしれないなと
反省することもないではないのですが、
昨日のやりとりで、ちょっと考えが変わりました。
「結構です」「お急ぎなんですか」
「…ではありませんが」
“サービス”を断っただけなのに、こう言われるということは、
ここに足を踏み入れたら最後、
係員さんの読み聞かせは、正当な理由がない限り、
聞く義務があるということでしょうか。
どうにも納得のいかない話です。

この図書館は無料です。
ということは、単純な営利目的ではありません。
読み聞かせをしないと減給とか、
逆に読み聞かせ件数で査定がよくなるとか、
そういうことがあるとは、ちょっと考えにくい状況です。

保護者さんがお買い物中、
こどもだけで図書館に来ているケースもあります。
そんなときは、「読んであげようか」も有効でしょうが、
自分で読むのが好きだったり、
字は読めなくても、絵を眺めるのが好きという子には
やっぱり余計なお世話でしょう。

ただ、親子連れでも、
このサービスを喜んで受けている方もいるようで、
みんながみんな、私のような考え方ではないことは
十分わかっているつもりではあります。
だからせめて、「ご希望の方には読み聞かせ」云々を
どこかに表示するとか、
「選べるサービス」にしてもらえたらなあと思うのです。

とはいえ、
あの快適な空間を開放していただいていることには
やっぱり素直に感謝いたします。
とってつけたようですが、本心です。




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