土曜日生まれは腰痛持ち

2007年07月23日(月) コジ・コジ

ワープロの単語登録が多くなり過ぎて
訳わからなくなってきたので、
大幅に削除・整理してみました。
ごくごくベーシックな100弱を残しただけなので、
「わ」で「私」、「あ」で「あります」など
実に9分の1にまで減らしたことになります。

今まで、新しい仕事が来るたびに、
その自治体と周辺自治体の地名、
頻出単語などをじゃんじゃん登録し、
その都度変わる地名だけを消すという方法をとっていたので、
そんな大量になってしまったのでした。
どこの自治体も、そんなに突拍子もない話はしないので、
頻出単語も似たようなものが多いというのが実態です。

が、その結果、
例えば「かお(顔)」と入力すると「課及び」
「きじ(記事)」と入力すると、まず「教育条例」と出てきたりして、
仕事を離れたごく普通の文章を入力するとき、
大変うっとうしいことになってしまいました。
もっとも、削除したはずの単語がゴーストになって現れるというのも
間々あることではあるのですが、
一応、それなりにすっきりしました。

ところで、特に意味はないのですが、
ウェブ検索で試しにりょうじんひしょうと入力しました。
そこでびっくりしたのが、
この辞書、意外と教養があったということです。
何と、ためらわずに1回で梁塵秘抄と出してくれました。
「遊びをせんとや生れけむ」の一節などが非常に有名な
平安末期の歌謡集ですが、1回で入力できたおかげ?で、
この書名は、
「名人の歌に(感動して)も動いた」
という故事によるものだと知り得ました。

ところで(と多用して恐縮ですが)
この「故事成語」って、一体何なのでしょうか。
別に古式ゆかしい歌謡集の書名にけちつける気はありませんが、
「梁の塵が動くほどの」のすばらしさ、とは。
「歌」のニュアンスが少し違いますが、
我が国には、音の感覚に難のある人の歌声を
「糠味噌が腐る」と表現することがあります。
この言葉などは、意味はわからなくても、
とりあえず、褒められてはいないというのが伝わります。
が、余りにお粗末な歌を吟じられて「梁の塵が動いた」
と表現するのだって可能では?

「傾国傾城の美女」というけれど、
ありえねー女に惚れて、国をダメにするバカ王はいなかったのか?
それとも、為政者に惚れられた時点で、「何が何でも美女」なのか?

「蛇足」を、本来ない蛇の足を描き足すことで、
「あ、意外とアリかも」の出来になる可能性は、
なぜ否定される(というか、論じられもしない)のか?

「角を矯めて牛を殺す」って、
実は、そこにある事実を並べただけの言葉なんじゃないのか?

また、上記のツッコミからは少し外れるけれど、
世のライターたちが、
「破天荒」をまず正しい意味で使っていないのはなぜ?
「恋のためらい」に出演していたアル・パチーノの真似をして、
「はっ、お前ら、大学卒てんだろ?」と
半ばやけ気味にツッコミを入れてしまうことの本当に多いこと。

……などなど、
ツッコむ気満々で漢文の授業を受ければ、
きっと眠気も撃退できることでしょう。
「君は熱心な割に成績に結びつかないねぇ」
担当教諭を嘆かせる可能性も高いっちゃ高いけど。

タイトルにはノリで使ってしまいましたが、
読んでいただけた方にはおわかりのとおり、
さくらももこの傑作ファンタジー「コジコジ」とは
1ミクロンも関係ございません。
運悪く、そのキーワードでいらした方、ごめんなさい。
私はドーデスの泰然自若ぶりが好きです。


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