みちる草紙

2002年07月09日(火) 孔雀の宴

17時を回った頃、顧問契約している税理士事務所から電話が入った。
監査のドサクサで、ファイルを根こそぎ引っくり返し、未払い分を全て精算し
計上しようとしたあの血の滲む努力が全て裏目に出るトラブル発生!
いや〜ん、これから出かけようって時に〜σ(>_<)
「すみません、アタシとTはあと10分ほどで出かけなければなりませんので
明日の朝、確認の上またお電話致しますぅ〜ε=ε=ε=ε=ε=┏(;>o<)┛」
みたいな感じで、後ろ髪を引きまくられながらあたふたオフィスをあとにした。
(本来なら、こんな場合は20時頃まで残業する羽目になった筈だった…)。

『今なら、歩いて行っても充分間に合うよ』
「タクシーで行きましょうよ。今日は蒸し暑いし、ほら、空模様も怪しいし。
いくら近くったって、歩いたりするとホテルに着いたら汗だくですよぅ」
と同行の同僚を説得し、ワンメーターの距離をタクシーに乗った。えへ(^¬^)
『孔雀の間ってどっちだろうね』と二人でうろうろしていたが、おじさんの群れが
急ぎ足に同じ方向へ向かうのについて行ったら、難なく到達。

受付で名刺を渡し広間に入ると、生真面目なTさんは、先ず挨拶しておかねば
ならない「先生」方を、もうキョロキョロ落ち着きなく探している。何て律儀な人だ。
アタシは、ぐるり待機しているコックや板前の前に並んだ料理を素早く見渡し
先ず最初に何を食べるかアタリをつけた。最初はお寿司…次は鴨のロースト(-。☆)
ウニやトロ、2つずつとかいいのかなぁ(←食い意地の亡者)。

ステージ上のスクリーンに映し出された大写しの写真で、初めて主催者の顔を知り
来賓の挨拶を聞いている間、喉がカラカラだったのでジントニックを2杯空けると
もう立っているのが大儀くなってきた。ゲストに竹村健一や衆議院議員の某も
来ており、盛んな喝采を浴びていたが、食欲で満たされたアタシの頭の中はもはや
お寿司のイメージだけ。最近太ってきたのは、胃拡張の所為かしら…(-_-;)

どこかの先生が乾杯の音頭を取り、水割りをぐっと半分ほどほした時、Tさんが
目当ての人物に向かって機敏に歩み寄る。まずいわ、お茶の水先生(仮名)だわ。
名刺名刺、あっこんな時に限ってどこやった、と平静を装いつつ大慌てでバッグを
まさぐる。空きっ腹にアルコールを流し込んだので少しフラつく足を踏ん張り
ようやく1枚取り出した。「ひ、ひしょのめいこですぅσ(*^o^*)ヒック」

その後、無事水道橋先生(仮名)も見つけ出し、ここでの使命は一応果たした。
ふと見ると、招待客全員が立っている中、竹村氏だけが椅子に悠々腰掛けている。
相変わらず偉そうにふんぞり返ってんなぁ。でもてっぺんの禿げ具合は昔より
進行したような。まぁそんなことは良い。お寿司♪お寿司♪ヾ(@⌒▽⌒@)ノ
バイキング料理というものは、普通は大して旨いものがないというのが相場だが
さすがT国ホテル、なかなかいける(*^〜^*) 呆れる板さんとTさんを尻目に
皿にてんこもりをお代わりしたアタシ。明日の残業に備えて栄養をつけないと。

Tさんが無粋にも『僕はもういらない』と言うので、アタシも涙をのんで色とりどりの
ケーキを諦め、お土産を受け取って広間をあとにした。未だに無念である。
しかしTさんはこれほど小食なのに、何故あんなにムクムク太っているのだろう。
もしかして繊細なこの人は、例の会計資料のミスが宴の間中ずっと気にかかり
今日に限ってご馳走が喉をとおらなかったのではなかろうか。律儀なだけに。
いや、アタシも決して忘れてた訳じゃないんだけど…。

今アタシが心にかけているのは、月末までにどうやって皮下脂肪を減らそうか。
この一点に尽きる。 食べてから気付く“ひとくちは災いのもと”…

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