今日、初めて知ったのだが、文検というものがあるらしい。 正式名称は『日本語文章能力検定』。 文章の内容把握能力、構成能力、表現能力、作成能力。 これらのレベルを判定してくれるんですって。ほぉ〜。 準1級、1級の受験資格は、2級に合格していることが必須だそうである。 漢字検定や色彩検定には興味をひかれていたが、今は色んな検定試験があるんだなぁ。
そう言えば、大学受験当時、進研ゼミの小論文講座をとっていた。 毎月届くテキストは読み物としては面白かったので、その都度目を通していたのだが 例題に挑戦して実際に作文することはなかった。 とうとう一度も課題を送ることなく、従って自分の弱点はそのままで、受験に臨む羽目に。 他にも、共通一次(←トシがバレますね)に必要な5科目を受講していたのに 全て同じく棚のこやしに…。何せ幼い頃から極度のズボラだったので。
訓練を怠ったせいか、未だに文章を書くと、主旨がまとまらずダラダラ冗漫な駄文になる。 プロの作家というものは、そういった基礎がきちんと完成されているのだろうか。 装飾過多の美文をものする人は多いが、余分な修辞を削ぎ落とし、簡潔明快にまとめられた 光る文章というものには、本職の書き手と言えど、なかなかお目にかかれないものだ。 改めて思うに、日本の短歌や俳句というのは、やはり究極の芸術的表現法であり 永劫に燦然と耀きわたる匠の技、と言っても過言でないかも知れない。
文検のホームページで『心に響く三行ラブレター』コンテストの優秀作品が紹介されていた。
【優秀賞】うち3作品
“メールがきた、今何してんの?って ぼーっとしてるって返した 君のメール待ってたなんて送れへんよ” 18歳男性
“身動きできない満員電車 あなたを見つけたその瞬間 僕はたった一つの自由を得た” 29歳男性
“早く待ち合わせ場所に着きました。 遅れてみようと思ったけど、だめでした。 あなたに会いたい気持ちには勝てません。” 32歳女性
なるほどなるほど。 折にふれ感じるものの、意識にとどめることなく忘れ過ごしてしまうささやかな心理描写だ。 こういう何気ない最大公約数を見逃さずに掬いとる才能を、感性と呼ぶのだろう。 アタシ個人は、29歳男性の作品が秀逸だと思うけれど、他の2点の素直ないじらしさも良い。
寝坊して待ち合わせ場所に急ぎました たまには早く着いていようと思ったけど、ダメでした 待ち遠しかったくせに、遅刻癖は治りません
32歳女性の作品は、アタシが書き直すとこうなり、もはやラブレターとしては論外・失格(-_-;)
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