日付の感覚が、すっかりふっとんでいる、きょう、このごろ。 明日は勤務日かとずっと思っていたがそうではなかったらしい。 眠るサイクルが24時間単位ではなく12時間単位で しかも、まともな状態で起きていられる時間が数時間だから たぶん、日付の感覚が消えてしまったのだと思う。
今日は、なんにち?
今日は、なにようび?
とくべつでもない質問ですっかり混乱してしまう自分がいる。 この間はばったり会った先輩に、 今週末に迫っていたOB会の日程のことを知らされて、驚いた。 その会が6月末にある、という記憶はあるのだけれど その記憶は、 その6月末が今週末である、という認識とうまく結びつかず つねに「来月である」ということに、あたしの頭の中ではなっていた。
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体重が落ちた。 それとともに、 体力が落ちた。
あるいは現実への抵抗力が、なくなった。
目覚めてから数時間すると眠ってしまう、おかげで 朝ごはんを家族と共にしようとすると、夜ごはんのときに眠ってしまう。 夜ごはんを共にすれば、朝ごはんには起きられない。 どっちを犠牲にしたとしても 家人には、不満と心労が募るのである。
夢がとろけだして現実になりかわりはじめた。
あるいは
現実から顔をそむけて夢のなかに生きている。
どっぷりと。 喉元まで飲み込んだどろどろした夢は うっすら甘い機械のような匂いがする。 危険信号、とあたしはそれを呼ぶが けれど現実に戻るにはまだ 勢いがたりない。
図書館の自分の背よりもはるかに高い、洋雑誌のびっしりと並んだ書架のあいだで しばし、うずくまって、泣く。 じぶんの手のひらを見つめて、泣く。 涙が出ないまま、こころのなかで、 泣く。
元来、夜行性というわけではなかった。 けれど今はすっかり夜行性になってしまった あたし、という名前の動物。 なんにしろ、からだのなかに、 しっかりした支柱をもっているひとがうらやましかった。 妬みというわけではなく、ただ うらやましかった。まぶしいようにうらやましかった。
「まっしろで、まっすぐなほねを、からだのなかにかんじて」
幾本かのそれに頼って それでも、意味のあることばを吐き出したいと ずっとずっと思っていた。
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「無駄金と薬ばかりは飲み干したよ。さあ、次は、どこへ行ったらいい?」
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さむい。
さむい。
さむい。
さむいねと話しかければ寒いねとこたえる人のいるあたたかさ 俵真智
困るのはさむいねと話し掛ける人がいないということ。 ひとりでいるのはしんどいのだけれども かと言って、誰かが傍にいればしんどくないのかと言えば、 それはまた違う。
なんて、わがままな、ぼくだろうか。
ゆっくりお茶を入れて飲み干す。 ふとんにもぐりこむ。 ぼんやりと窓の外をながめて そうして眠る。 片付けなければならない、あれやこれやの事柄からすべて手を離して わたしが眠りにつく。
それらの事柄からわたしが手を離されるのは、いつになるのだろう。
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最近てがみの返事が滞り気味。どうもごめんなさい。
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