マキュキュのからくり日記
マキュキュ


 (日記) 土曜日に又一つ空想してきた事が叶う。


アタシは子供のころから空想することが大好きな少女だった。

家は母子家庭で裕福ではなかったし、親の都合で転校ばかりしていたので、勉強もろくずっぽ出来ず、クラス一忘れ物も多いような劣等性だった。
なのでいつも無理をしていなければならないので、お友達と群れるのも大の苦手だったから、大抵は校庭や屋上のすみっこなどで、未来の自分を空想したりしては一人でニタニタほくそえんでいるような、浮いた存在だった。

最初に空想したことが現実になったのは、憧れていた関根君と言う二年先輩のバスケ部の男の子に恋をし、授業など耳にも入らず、ボ〜ッとしながら教室の窓から彼の姿を見詰め続け、「関根君はきっとアタシの事が好きになる」と空想していた。
もちろんアタシは消極的なので、告白などはしない。しかも勉強もスポーツも万能な我がクラスのアイドル的存在だった海老原さんの彼氏だったので、アタシの恋など叶う訳もなく、勝手に空想していただけだ。

しかし、かなりの時間は掛かったものの、彼の卒業間近にデートに誘われた時には、飛びあがって喜んだ。
関根君と行った映画と遊園地はいまだに忘れられない甘く懐かしい思い出だ。
たった一度キリのデートだったけど、その後はアタシが引越しの時に彼の連絡先をなくしてしまい、淡い初恋と消えたのだ。

アタシは自分がしていて楽しいことや好きな事はそこそこ力を発揮するが、、努力、根性、勤勉、我慢、という言葉が一番大嫌いなので、そんな事をずっと避けて通ってきた気がする。
子供時代から普通をどこかで小馬鹿にし、普通では居たくないのに、普通の事すら出来ない。
そんな人間だった。

なので苛められたり、からかわれたりしても、ナニクソ!!と意地を見せ、何かに特別努力をする訳でもなく、何かをがんばって注目を集める訳でもなく、ずっとずっと劣等性のまま、「所詮アタシはこんなものだ…」となかば諦めながら大人になった。

そんなアタシだから、大人になっても何をやっても中途半端で失敗だらけで、人からも良く叱られたりする。
自分が良く解り切っている弱点を指摘されたりすると、その都度けっこう傷ついたり凹みもするのだが、かなり凹んで落ち込んでも、きっと空想癖を止めない事が唯一打たれ弱いアタシを生きながらせて来たような気もする。

未だに事あるごとに「こうなったら良いなぁ…」「ああなったら良いなぁ…」「きっとこうなるよ」「ああなるよ」と不幸せな時につけ、幸せな時につけ空想することは止めていない。
でもアタシが空想してきた事はおおむねすべて叶ってきた。
いまだに叶っていないのは、お金持ちになることだけだ。

善人で心の優しい良いお友達が欲しいと空想したらそう言う友達がたくさんできた。

歌が上手くなって歌手になりたいと空想したら、歌手にはなれなかったけどソコソコ歌が上手くなった。

一度目の結婚で苦い思いをしたので今度出会う人はずっと愛せる人に出会いたいと空想したら、そんな亭主に出会えた。

物を書けるようになりたいと空想したら物を書いているようになった。

店を持ちたいと空想したら、潰れそうではあるけれど二回も店を持てた。

どちらかが死ぬまでに、一度でいいから、イングリットフジコヘミングの生のピアノが聴きたい!!!と強く空想したら本当に聴くことが出来た。
あの時は感動と喜びで泣きっぱなしだった。

本を読んで憧れていた若林ケンさんに何が何でも会いたい!!と空想したら、実際に会う事が出来、しかもあんなドッキリまで仕掛けてもらえて、お友達にしてもらえている。

ニセ脚本家に騙されて、死のうと思ったほど深く傷つき、凹んだ時、あいつをギャフンと言わせるような奇跡が起こればいいと空想したら、本物に出会えてお友達になれ、ザマァ〜見ろ!!してやったり…とニンマリ出来た。

そして、以前100冊ほども読みあさっていた、人生の成功本を書くような大金持ちの成功者にいつか実際に会ってみたい。と空想していたら、今週の土曜日にそんな人に会えて、直接講義を受けられる事になった。

まだまだ細かいものも数えたら数え切れないほどのシンクロニシティがあり、空想したことがたくさん現実化している。
不幸の数や質も、普通の人では考えられないほどだったけど、幸せの数や質も、ちょっと普通では起き得ないような事ばかりだった。

なので「もうそろそろアタシも大金持ちになるのだ!!!」 と今度は強くそう空想しながらこれからの人生を歩んで行こうと思う。

なぁ〜んだ……。こう考えてみると、アタシの人生まんざら捨てたもんじゃないじゃないか!!!!!

今までは少々強引かつ、苦しい時の友人頼みや、神頼み的な他力本願で叶えてきた夢ではあるが、アタシの最大級の空想は、いつか必ず何かに成功して、その人たち(神も含め)に大手を振って天国に行けるように自力で借りを返してから死ぬことだ。

今まで叶ってきたんだから必ずそうなる!!
そうじゃないと、もう死亡保険金では賄えなくなってしまう。(苦笑)
何か、もう一歩手前の所まで来ているような気がしてならないんだけど、ハテ・・・・・・?


2011年07月20日(水)

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