9月も終わりだと言うのに消化し切れて無い株券を使うか、来週いっぱいで終わってしまう作品を見るか悩んだ末に(まぁ、早起きしろよってことなんだが…)、公開2週で終わってしまう『イノセント・ボーイズ』を観に行く事に。因にもう一本の候補は「千年女優」でした。 観賞後、タイトルの通り、単に王子まで演劇を観に行っただけなんですけどね。鑑賞したのは前作を観て非常に感服した“シベリア少女鉄道”『デ・ジャブ』。いや、彼等の舞台を観に行かなきゃはるばる王子まで出向く事なんかあと10年は無かっただろう。そんな都営荒川線も通る未知の土地にある‘ビデオの安売り王’で買物をしました。前回立ち寄った時にもに有った中古ビデオ『On The Air』(1991)と『オクトパスアーミー 渋谷で会いたい』(1990)なるビデオ。前者は「ツイン・ピークス」をヒットさせたデビッド・リンチが、監督総指揮で臨み1クールもたずに打切られた伝説のTVコメディー・ドラマ。後者は、一応劇場公開したらしい渋谷を舞台にしたトレンディー・ドラマ、なんと音楽がフリッパーズ・ギターで、主演は若き東幹久とつみきみほ。結構イイ値段でした。 その後、王子小劇場に着いたら、猫背椿嬢もお客で来てました。客演の毛皮マリーさんの伝かしら。前回の猫のホテルでも一緒に(単に同じ公演)を鑑賞したのですが、王子くんだりまで来て会うとは何か御縁が・・・?以前、芝居見に行く度にナイロン100℃の峰村リエさんが御一緒のことが良くあったが最近はこんな感じです。しかし、今日の演劇はなぜか疲れた。
『イノセント・ボーイズ』*imdb:うーん、同じ青春、と言うか思春期の少年を描いた作品「ドニー・ダーコ」に比べてかなりダサイ。方やドリュー・バリモア、方やジョディー・フォスターが絶対の自信を持って自身のプロダクションでプロデュースしたイチオシ作品なのだが、旬の女ドリューの方が見る目も上だった。二人とも子役の頃からショウビズ界に身を置いている点では共通しているが、その青春はよりドリューの方がシンパシーを呼ぶものだったってことかな。また、共通点としては、訳ありヒロイン役のジェナ・マローン(一時期の小西真奈美の様)が出演している点。宣伝文句として‘21世紀の「スタンド・バイ・ミ−」’って言うけど、あれ自体も郷愁に至る映画なので、そんなものに21世紀とかなんとか有りません。ただ懐かしい普遍的な何かが有るだけ。本作はそこら辺が中途半端に処理されているので感情移入がしにくい。更に、家庭環境とか各々のキャラクターの心情描写もちょっと足りない感じがする。あと、描かれている青春に今一つリアルが無いのは国の違いかぁ?学校もカソリック系の高校だったりするのが日本人に馴染みが無いし。何年後かにハリウッドのトップスターになっている様な若手が出ているので、そう言った貴重さで見る作品になるだろう。ただ、この程度の作品で武蔵野館の大画面はきつい…。
“シベリア少女鉄道”『デ・ジャブ』:今回もまた構造分解再構成。なのだが、1冊の脚本(台詞)を使って1本の話の前後半違うシュチュエーションを演じる。台詞(脚本)のデ・ジャブと言う発想!ただ、それがわかった瞬間から、台詞をどう消化するのかに焦点になる。それもあって、かなり辛かったです。 とは言え、こんな本を何本も書いていたらその内気が触れてしまうんじゃないかと思う程。理系の脚本は“とりみき”や“唐沢なをき”の様な知能犯。
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