明日から消費税総額表示のため、終日システムのメンテが行われており開店休業、仕事が何も出来ない。月末なのでやることは有るのだが、最低限こなして、予てより決まっていた『ビッグ・フィッシュ』の試写に行くため、築地の聖路加タワーへ出かける。
昨年から、SPEの方にぜひ試写に行かせてくれと会う度に唱えていたのだが、いざ予定表が届いても気の効かない無愛想な新人のため仕事が心配で3月中になかなかいけなかった。まあ、4月にもなるし、店も傾きかけているのでいい加減行ってもいいかなというので観に行った。
しかし、かなりお願いしたのに、よくよく考えるとそれ程ティム・バートンに思い入れが有る訳では無い。別に彼のテイストで「ブラックユーモアに満ちあふれている」とか「マニアック」とか言う点が好きと言う訳でも無い。彼の評価すべき点は、作り手として一定以上のレベルで常を保ち、且つエンタテインメント性と自らのこだわりをバランスよく作品に反映する事ができる羨ましい才能に有るのだと思う。それが今回、結婚&親になることで幾らか作風に変化が有ると言う話を随所で読んだから。それについては、プレスに柳下毅一郎氏が書いている通りなのかもしれない。そんなこんなで気になる作品だったので行ったんですよ。で、泣いたね!もう泣き出したら涙が止まらなくなったよ・・・。ハンカチ持っててよかった。詳しくは後程。
その後、うえに上がって商談をした後帰社。帰ったら、机のうえに試写状らしきものが・・・『CASSHERN』の試写状だ?!ラッキー!!(と言う訳で、後日試写の報告が有ります。)
結局仕事にならなかったので、9時頃地元に帰って先日結婚した友人の引っ越しの後片付けに25:30ごろ迄おつき合いして来ました。
『ビッグ・フィッシュ』・imdb:取り敢えず泣いたんです、ぼろぼろ涙したのですが、どうして泣いたのか、何に感動したのか今一つ自分でははっきりわからないんです。でも、泣ける人は必ず泣きます!!
これまでティム・バートンの作品は大筋からそれない程度のギミック&ビジュアルの懲りようが見物でも合ったのですが、(例えば「猿の惑星」での徹底した“猿の演技”であったり。)勿論それは今回も健在ですが、何より今回は視覚的な効果よりもむしろ、「お話をじっくりと見せてくれた」≒「ストーリー・テリングの妙」が際立っていた。もちろん、オチの一部は途中でわかるのだが、そこへ至る道順、語り口が思った通りか、それ以上過不足なく美しく再現される・・・。
幾つかのエピソード(父親の法螺話)と、現在の時間、息子の心境などが口語に繋げられているのだが、次々と嵌ってゆくジグソーパズルの様に話のテンポは滑らかで2時間5分を感じさせない。法螺話は誇張し過ぎもしないていどで、何かしら教訓めいた物が有りそうで無い、でも魅力的な登場人物と適切な効果とで飽きない。
一見してわかる親子の繋がりは勿論、「子が子である時間」、「そこから解き放たれる鍵」、「大人として子であった自分から、その前の大人達から引き継ぐもの」など個人の中での成長が法螺話と実際のエピソードの比率を徐々に逆転させて行く事で描いている。そして最後にもう一度法螺話に主導権を渡す事で感動が訪れる。
子供の頃は、現実から掛け離れた大きな作り話が、大人になると巧に現実をねじ曲げた嘘になる。
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