超雑務係まんの日記
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ヒデの母親から呼ばれ、私はヒデの自宅へ向かった。
母親から様々な事を聞いている間、部屋からヒデは出てこなかった。 いわゆる「引きこもり」。 当時はこの言葉がなかったけど、ヒデは外出もままならない状態。
母親の気持も何となくわかるような気がしていて、 でもヒデの気持も何となくわかっているような気がしていて、 私は部屋の前まで行き、オロオロしている母親の前で 「ヒデ、俺だ。開けてくれ」
ガチャッとカギはすぐ開いた。
久しぶりにヒデと対面。
ヒデの目はまだ死んでなかった。 (大丈夫。まだまだコイツはイケる。) こう思ったのを覚えてる。
「エライたくさん文学ばっかあるね〜」 初めて入る部屋には本棚に、けっこうな冊数の本が。
「先生、どうしたの?」 「あ、もう先生じゃないから(笑)」 「いや、俺には先生なんだよ」 「へー。ウレシイこと言ってくれるじゃん」
この時の会話は鮮明に覚えてる。
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